内容説明
安吾の子、安吾知らず。一人息子が綴る、父と母、そしてわたしの青春。
目次
穏やかでない日々
安吾の子、安吾知らず
ためらい
生後四ヵ月、その頃父は
頭痛、肩凝り、薬嫌い
背負子とウイスキー
アヒル残影
ドライアイスと銀玉デッポウ
パプア・ニューギニアと十円
ヒコウ少年への道〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
32
まず表紙カバー。いかにも坂口安吾の執筆風景のようだが、実は著者近影。さすが写真家、うまくだますなあ。実はユーモアたっぷりの人なのだろう。1歳半で父を亡くしたため、著者には、父・安吾の記憶がない。とはいえ、残された最後の家族としての役割が回ってくる。青春時代の思いを楽しく書きながらも、大いに作家の息子という立場に悩まされているようだ。高名な父へのコンプレックスや、他人と同様に、坂口安吾とは学習する対象であるという辛さ。しかしやっと両親の息子という立場を受け入れられるという気持ちを述べる。なかなかよかった。2015/08/10
tkm66
1
やっぱりすごい女傑だったんですね。1999/05/30