内容説明
「赤壁」の後、最強の騎馬軍団と後漢の献帝を擁し、再び天下統一を目指す魏の曹操。周瑜なき後、魯粛、呂蒙と無敵の水軍で江南を固める呉の孫権。荊州に足掛りを得、さらに入蜀を果たす劉備と孔明。天下は三国鼎立の時代へ―戦いの焦点は荊州争奪へと移る。勇将・関羽は北上、魏を攻めるが、非業の戦死を遂げる。そして、乱世の姦雄・魏王曹操を襲う突然の死。呉の社稷の臣・呂蒙も、また。次々と舞台を去ってゆく巨星たち。
著者等紹介
伴野朗[トモノロウ]
1936年7月愛媛生。東京外語大学卒。朝日新聞外報部記者、上海支局長などを務める。76年「五十万年の死角」で江戸川乱歩賞受賞。歴史と冒険・推理を組み合わせた作風で独自の世界を展開。主著に「大航海」「大遠征」「太陽王武帝」「孫策の死」「始皇帝」「三国志 孔明死せず」他。この7年間、「呉・三国志―長江燃ゆ」(全10巻・5冊)書き下しに全力投球す
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感想・レビュー
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衛兵
16
劉備の入蜀から関羽・呂蒙・曹操の死まで。呉三国志といいながら、前半は馬超や曹操の後継者争いの話がメイン。オリジナルキャラクターの孫朗を活躍させたいのだろうけれど、そのためにこれまでより格段にテンポが悪くなっている。さすがにネタが尽きたのか、この街に行ったときの感想などは減ってきたようだ。2020/09/06
マッピー
14
赤壁の戦い後から曹操の死まで。呉から一時的に借りた「荊州」を返そうとしない蜀。実質的には帝並みの権力を持つ魏と、正当な血筋を誇る蜀。領地を広げたい魏と守り抜きたい呉。あちらでもこちらでも小競り合いは続き、陰謀は渦巻き、決め手を欠いたまま時が過ぎる。曹操が死んで、私の中の『三国志』は終わったのだけど、呉はまだこれからなのよね。魏の諜報部隊にいる曹操の孫娘・曹妙を殺すチャンスがあったのに生きて逃がした呉の諜報部隊の頭・孫朗。物語としては曹妙の反撃が楽しみなところだけど、史実というものがあるからなあ。2019/09/30
かずお
3
★★★★☆2021/02/19
Nakashima Mizuki
1
呉好きにはたまらない三国志。 マイナー武将まで書かれています。