アフリカのひと―父の肖像

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  • サイズ B6判/ページ数 174p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087734423
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C0098

内容説明

必読!作家ル・クレジオの誕生はアフリカと父との出会いにあった!魅力ここに極まる。その父の面影。今、はじめて自らの原点を語る感動の回想録。フランスの大ベストセラー。

目次

身体
白蟻、蟻、等々
アフリカのひと
ジョージタウンからヴィクトリアへ
バンソ
憤激のオゴジャ
忘却

著者等紹介

ル・クレジオ,J.M.G.[ルクレジオ,J.M.G.][Le Cl´ezio,Jean Marie Gustave]
1940年4月13日、英国人を父に、フランス人を母に、南仏のニースに生まれる。英国のブリストル大学、ロンドン大学、ニース大学に学ぶ。23歳で、処女長編小説『調書』刊行によりルノドー賞獲得、華々しくデビューする。60年代以後のフランス文学を代表する作家

菅野昭正[カンノアキマサ]
文芸評論家、フランス文学者。東京大学名誉教授。1930年生れ。東大仏文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たーぼー

34
近代化への高揚。植民地支配の理不尽。1920~40年代、混沌の大地に生きた人間の痕跡を辿れば、或る寡黙な男の肖像が浮かび上がる。クレジオの父は生前アフリカでの経験をほとんど語らなかった。沈黙を光のほうへ導きだそうとするクレジオのレポートは、息子としての意識は、論理的なものを超え父親への尊敬に精神が注がれてゆく。そこには格別の幻想はない。しかしその眼差しは温かい。それにしても食人習慣(カニバリズム)の話題に関心を寄せたり、サソリにアルコールをかけ火をつけ焼き殺す様をじっと眺めたりクレジオもユニークな人である2015/04/16

ophiuchi

11
ル・クレジオが子供時代に体験したアフリカ。それほど昔の話ではないわけだが、我々の暮らす現代との大きなギャップに驚く。アフリカの今はどうなっているのだろう?2018/07/10

nranjen

4
強烈だ。その父あってこの子あり。植民地時代の真っ只中で、その欺瞞に屈せず、語らず、自らの姿勢を貫いて生きる父親の姿が鮮明に描かれている。おそらく大人になるまで複雑な関係が続いたことが思い図られるが…。「どんな人間存在もひとりの父親とひとりの母親による結果である。彼らを認めない、愛さないということがあっても、疑うわけにはいかない…それらすべてが私たちのなかに受け継がれているのである」冒頭の告知の意味、それがアフリカとどう関わっているのかが全編を読み進める中で伝わってくる。蟻に囲まれ足を食われる場面が怖い。2017/07/30

ちあき

3
幼年時代を過ごしたアフリカと、その土地を愛した父について書かれたもの。女農園主でもあった物語作者ディネーセンが描き出すアフリカとも、自分の意思で現地へ赴いた作家たち(グリーンやヴォネガット)がとらえたアフリカともちがう、くねるような時間と空間の感覚。すばらしい。2008/11/26

もれ

2
不思議な読後感。とある一人の人間の自伝的エッセイかと思いきや、そこからのひろがりがすごかった。もう一回読まないと感想もうまくかけない。2024/01/26

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