目次
1 身体
2 魂
3 精神
著者等紹介
ソレルス,フィリップ[ソレルス,フィリップ][Sollers,Philippe]
1936年、フランスのボルドーに生まれ、21歳で短篇小説『挑戦』(57)、ついで長篇『奇妙な孤独』(58)で華麗なデビューを果たす。60年、「テル・ケル」の創刊に参加、同時に前衛的小説『公園』(61)でメディシス賞受賞、以後『ドラマ』(65)から『天国』(81)にいたる諸作を発表
堀江敏幸[ホリエトシユキ]
1964年、岐阜県生まれ。明治大学教授。『おぱらばん』で1999年、三島由紀夫賞、『熊の敷石』で2001年、芥川賞、「スタンス・ドット」で2003年、川端康成文学賞、同作所収の『雪沼とその周辺』で2004年、谷崎潤一郎賞、木山捷平文学賞、『河岸忘日抄』で2005年、読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Bartleby
9
小説家フィリップ・ソレルスによるW.A.モーツァルト論。翻訳は堀江敏幸。なるほどソレルスのあの読む者を置き去りにしかねない文章の速度はモーツァルトと親近性がある。悪ふざけの仕方も。本人も自覚してるからこそ本書を書いたのだろう。もっとも美しかった描写は、モーツァルトが教会に保管されていたJ.S.バッハの自筆譜を目にし、頭のなかでその曲を再生しながら舌を巻く場面。映画『アマデウス』でサリエリがモーツァルトの天才的な管楽器の用い方に驚嘆したのと同じように。2022/11/26
生きることが苦手なフレンズ
1
本文中でちょろっと、『ゆるぎなき心』について書いていた。ソレルス的ななモーツァルトというか、モーツァルト的なソレルスというか、2人の作品の流れや一般的に言われる特徴は重なりが大きいような。終盤、モーツァルトのオペラについて書きつつ、原著が出たの2001年だからか、復讐すること莫れというメッセージが共鳴しているように感じた。9.11との前後関係は知らないけど。2014/03/16
もろろろ
1
軽やかかつ美しいことがどれだけ救いになるかわからない。2011/10/10