内容説明
17世紀ヴェトナム王朝の都タンロン。悪政と異常気象は農民反乱を呼び起こし、都は危機的様相を呈していた。上洛したマンダリン・タンと側近の文士ディンの身辺に次々に起きる奇怪な殺人事件。友人のセン、宦官の官僚キエンをも巻き込み、混乱は極まった。王子の亡霊は何を訴える?そしてタンは錯綜する謎の迷路を抜け出せるのか。
著者等紹介
岡元麻理恵[オカモトマリエ]
翻訳家、通訳、食文化ジャーナリスト、多摩美術大学非常勤講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
21
ベトナムでは象がとんでもないものに使われる!これ実話ですか?ホームズとワトソンの役どころはいるけれどあまりワトソンがホームズに心酔してない感じ。過去の出来事が全ての原因。2023/05/05
はる
12
図書館本。梅雨時の湿気のなかで読むのが最適だったか。ベトナムって象のいる中国だったんだ!と頓珍漢なことを思いながら不思議な物語りのなかを手探りで歩く。匂いも音も纏う布も踏みしめる土も知らない国。とても残酷なことも起こりながら、ホテル不足で空き牢獄に泊まるやら医師の学会で揉めるやら。食堂は「腹ぺこ不死鳥」で名医は豚博士。もしかして名訳なのかも。もう一話この探偵さんに付き合ってみたいけれど、出ないだろうな邦訳(涙)2016/06/22