内容説明
昼の書である『ユリシーズ』に対して夜の夢の書。バラッド『フィネガンの通夜』のリズムに誘われて居酒屋の亭主H・C・イアウィッカーが登場する。ダブリン郊外に店を持つ妻アナ、双子の息子シェムとショーン、娘イシーの一家が織りなす愛情と葛藤の物語、そこから見えてくる全人類の神話と歴史。リフィの流れに人類再生の願望をのせて進む壮大な作品。本書は、原作の約二分の一を訳出、選び出した断章ごとに解説を付して、全体像がわかるようにした。
著者等紹介
ジョイス,ジェイムズ[ジョイス,ジェイムズ][Joyce,James Augustine Aloysius]
1882‐1941。アイルランドのダブリンに生まれる。名門校クロンゴース・ウッド・コレッジに入学するが、家運の傾きで退学を余儀なくされる。1902年、ユニヴァーシティ・コレッジ・ダブリンを卒業。翌々年の6月16日、のちに「ブルームズデー」として世界的に知られる日、西部の町ゴールウェイ出身の女性ノーラと最初のデート、秋には二人で故国を離れる。以後大陸に住み続け、スイスのチューリヒに没した。息子ジョルジオと娘ルチアの二人の子供を持つが、自身の眼病と娘の心の病気に終生苦しんだ。プルーストとともに、シェイクスピアやラブレーに比肩する世界文学の巨匠と目されている二十世紀の代表的な作家
宮田恭子[ミヤタキョウコ]
1934年、石川県に生まれる。東京大学教養学部教養学科卒業、同大学院人文科学研究科比較文学比較文化修士課程修了。元玉川大学教授。1964年、『アイリス・マードック「鐘」試論』によりシェイクスピア賞受賞
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感想・レビュー
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田氏
hiro
還暦院erk
ディヴァイン
monado