内容説明
アコーディオンが紡ぎだすアメリカ移民100年のドラマ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葉桜
4
北アメリカがどういう人々によって築かれてきたかという裏の歴史が、一つのアコーディオンを巡る物語として描かれる。イタリア、ドイツ、メキシコ、フランス…各地から生きるために移民として渡ってきたものやその子たちの生き方、音楽、食、運命が濃厚に書き込まれていく。凄まじい貧しさと命の軽さ、奇妙な運命に、少し前の時代の生きることというのはこういうことなのかと思わされる。様々な移民たちの運命が事細かにリアルな感じで書かれているのにどこか魔術的な匂いを感じたのはなぜだろう。リアルと魔術の境目のなさ、かな。2024/03/14
himehikage
3
民族音楽に密接な楽器アコーディオンをつなぎの小道具に、描かれているのは名もない移民の一家の人生や生きざまであり、そこから浮かび上がるアメリカ移民100年の歴史。一章一章が風土色たっぷりで、物語の構成もとてもバラエティに富んでおり読み応えがあった。フランス系移民ドロールの話が切ない。2011/10/02
OraInuchan
0
再読。2023/04/22