内容説明
1940年代末のルイジアナ。不幸な家庭環境と教育の欠如により、犯罪に巻き込まれ、強盗殺人の罪で死刑を宣告されたジェファーソン。そんな彼に「人間としての尊厳」を教えるよう頼まれた主人公だったが―素朴な筆致で描かれる力強い人間ドラマ。全米批評家協会賞受賞作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねむ
4
弁護の言葉ですら「こんな豚を電気椅子に送っても意味がない」になってしまう時代のルイジアナで、冤罪を背負って死刑囚となった黒人の男。死ぬ前にせめて人間の尊厳を取り戻してやってほしいとおばあちゃんに頼まれて、刑務所に面会に通う小学校の先生。どっちも結構無気力で、後ろ向きで、人間の尊厳が奪われているのは黒人社会全体なんだとわかる。「俺は人間だ」と思えることが大きな目標になる人生って・・・ほんとうに最底辺のところから一歩ずつ今のBLMまでこぎ着けたのでしょうね。諸々女のほうがあきらめないのもまた真実かも。2020/07/17
笠井康平
0
力みがちドラマティック2014/10/25