内容説明
中国国民党の将校タムと結婚し、中国へわたったイタリアの伯爵令嬢ビアンカ。夫と別れ、三人の子供とともに第二次世界大戦下の上海で生きぬくことを決意する。高級コールガールとして、政治の裏舞台に近づいた彼女は、やがて日本軍のスパイ組織に組み入れられてゆく。そして、終戦。彼女はスパイ容疑で死刑判決を受けた―。
目次
第1部 阿片茶
第2部 白い花
第3部 血と黄金
第4部 スパイに死を
第5章 青い絹
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2024/04/04
まめはち
0
母の蔵書を断捨離する際、タイトルと帯に惹かれて読んでみました。実話とも思えないほど、ドラマチック。随所に散りばめられた仔細な男女の営みの描写。久しぶりに夫の顔を見ただけで欲情する若き日のビアンカ。さすがアモーレの国の女性。都合4回夫を持つが、夫と別れるたびに自分に役立つ金品や仕事を得る強かさ。戦地での出産も含め8回の出産も成し遂げた胆っ玉母さんでもある。イタリア貴族の娘、中国人将校の妻、スパイ、死刑判決、恩赦、モード界での活躍…これだけ人生を波瀾万丈に生きた人も珍しいかも。 2017/09/09
diaspora
0
★★シリアスなスパイ小説かと思ったら、ハーレークインだったでござるのまっき。罪のない者だけがビアンカに石を投げよ、と言わんばかりの自己正当化に長けた厚顔無恥な女の話。周りを巻き添えにしながら破滅に向かっていくはた迷惑な人っているよね。で、ちゃっかり自分だけ助かるの。ないわー。2010/07/16
ともぞう
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イタリア貴族の令嬢が若くして中国人軍人と結婚。中国に渡り戦禍に巻き込まれていく。上海で波瀾万丈な人生を生きたビアンカ・タム自身による著書。美貌を持った世間知らずの令嬢がたどる道だろうという感想。 2022/08/25
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- 洋書
- ANGEL ALONSO