内容説明
ヴァージニア州の港町で生まれた元陸軍中佐ジョン・ポール・ヴァンは、家族の愛とは無縁の男だった。しかしきわめて勇壮な兵士であった。中尉時代は日本に駐屯し、朝鮮戦争では命懸けの活躍をした。ヴェトナム勤務を志願したとき、彼は中佐になっていた。しかし、ヴェトナムにおけるアメリカの“嘘”がヴァンを変えたのである。赴任一年で彼は陸軍を去った。このままではアメリカは敗れると予言しながら…。祖国にもどり勝つための戦略を説いてアメリカ全土を駆け巡ったヴァンは、ふたたびヴェトナムの戦場に舞い戻った。しかしある大きな戦闘で勝利した直後に、ヘリコプター墜落事故に遭ってしまう。「自分の戦争」に勝ったと信じたまま、ヴァンは死んでいったのである。誰にも書きえなかった決定版ヴェトナム戦史。全米図書賞、ピュリッツァー賞、コロンビア・ジャーナリズム賞、ロバート・ケネディ賞受賞作品。
目次
第5部 内なる戦い
第6部 ふたたび、ヴェトナムへ
第7部 ジョン・ヴァン、その死
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yooou
3
☆☆☆☆☆ 誰しもがみな抜き差しならない泥沼に填まり込んでいく様子は虚しさに溢れていました。帰宅難民で深夜の会社から2011/03/12
sasha
1
3年で終わる筈だったヴェトナムでの戦争は、輝ける嘘の下、抜け出すことも困難な泥沼にアメリカを引き摺りこんだ。そして、この輝ける嘘はヴェトナムだけでは終わらなかった。今でもアメリカは輝ける嘘の下に、他国に踏み込んでいる。2012/03/28
Nadja
0
原題はA BRIGHT SHINIG LIE
キミ兄
0
ペンタゴンペーパーズをスクープした記者が書くベトナムの現実。この本がありながら何故イラクやアフガンで失敗するのか。☆☆☆☆☆。2011/05/01