感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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ザッカーマン三部作の第三部。首の痛み以外のことが考えられなくなってしまったネイサン。首の痛みは「ユダヤ人であることからくる生き辛さ・抑圧」の隠喩だとするのはあまりに安直な気がするけど当たってなくはないだろう。ロスは怒りを燃料にして書く作家だ。とにかく終始激怒している。特に本作後半での首の痛みに刺激され怒りをまき散らす様は圧巻。2020/03/05
勉誠出版営業部
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フィリップ・ロスの『解剖学講義』を読了。いわゆるザッカーマンシリーズの一つ。ストレートに医学を目指そうとするところが「解剖学」たるゆえんなのかと思いましたが、読み終えてみると、自身の人生だったり、思想を切り分けていくところがタイトルのゆえんなのかな、と。2016/12/08
youtom
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病的にまで過剰な自意識。作家は敢えてそいつをえぐる。それは意味のあることだと信じて。この後ロスが向かう先は…2011/09/18
doradorapoteti
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アメリカらしい私小説にしか読めないな。自分の作家としての在り方にまともに向かいあった軌跡というか。誰でも自分の仕事にまともに向き合ったらこんな風なるかも。だからみんな考えるのをやめたんだろうな。2010/09/18