内容説明
戦争は終った。どこまでも広がる晴れた空。失うものは、もう何もない。さて、母ちゃんや父ちゃんのぶんまで生きてやるぞ!昭和という時代を描ききった待望の大河ロマン。
感想・レビュー
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らびぞう
6
東京が、空襲で焼け野原になった時、小学校5年生だった武田勝利は、火だるまになった母親を見た。頼る人もいない、そんな浮浪児たちが地下道に集まった。勝利は、そこで級長と呼ばれ、飴屋、バアちゃん、ニコ、ゲソ、アカチン、マンジュー、ルスバンたちと戦後を生き抜いていく。そんな時に地下道で、掃き溜めに鶴のようなお母さんとその子ども、ボーヤと知り合う。そうして、そのお母さんを陰ながら支える謎の人たち。戦後の混沌とした中で、彼らは着実に実力をつけていく。上巻は、級長たちの中学卒業までが描かれている。2019/01/09