長くなった夜を、

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長くなった夜を、

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  • サイズ 46判/ページ数 144p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087718966
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

コールセンターで派遣社員として働く関本環。両親はともに高校教師で、環は幼いころから厳格な父親の教えに従い生きてきて、38歳になった現在も夜9時の門限を守っている。そんな環とは対照的に、両親に反発し自由奔放な妹の由梨は、離婚した夫との間に公彦という男児がおり、実家に戻ってパートとバイトを掛け持ちしながら暮らしている。環はそんな妹に代わり、公彦の世話をしているうち、居なくてはならないかけがえのない存在になっていた。そんな時、由梨は両親と決別し、実家を出てマンションで暮らし始める。公彦の様子が気になり、両親が寝静まった後、毎夜のように妹のマンションを見に行く環だったが、由梨が公彦を置いて男と出かけ行くのを目撃してしまう。心配の果てに、環は以前父が放った「ある言葉」に突き動かされ、突発的な行動に出てしまい――。家族というコミュニティーが抱える闇を露わにした問題作。


【著者略歴】
中西智佐乃(なかにし・ちさの)
1985年、大阪府生まれ、大阪府在住。同志社大学文学部卒業。2019年、「尾を喰う蛇」で第51回新潮新人賞を受賞。著書に『狭間の者たちへ』がある。

内容説明

幼いころから両親の期待に応えることを使命として生きてきた長女の環。自由奔放なシングルマザー。息子に対してネグレクト気味な妹の由梨。親からの「教育」という形の「暴力」。閉ざされた日常。三十八歳、独身、派遣社員。私には何もない。どうすべきか教えて欲しい。家族というコミュニティーが抱える闇を露わにした衝撃の問題作。

著者等紹介

中西智佐乃[ナカニシチサノ]
1985年、大阪府生まれ。同志社大学文学部卒業。2019年「尾を喰う蛇」で第五一回新潮新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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いつでも母さん

128
作者初読み。くぅ、くぅ、くぅ・・なんて苦しいんだ。この親子関係は何処かで見た?感じたことがある。それもそのはず、私自身が「父が絶対」で育ったからだなぁ。ただ、ここ迄じゃない・・ファザコンの私(汗)38にもなって・・他人のことは何とでも言える。何処かで自立出来たら良かったのに・・出来ないからこんなことに。ああ・・自分を自覚するラストにホッとした。明けない夜はないよね・・2025/05/20

ゆみねこ

76
重かった…。38歳実家住まい独身の派遣社員の長女・環と自由奔放なシングルマザーの妹・由梨。妹がネグレクトしている甥の公彦に執着する環。この家の両親が酷すぎて読むのが辛くなる。高圧的な高校教師の父親と父親に絶対服従する同じく高校教師の母親。環の危機に気付いて手を差し伸べてくれた古賀さんがいて良かった。中西智佐乃さん、初読み。2025/06/09

えんちゃん

60
独身・非正規・38歳女性。親の言いなりに育てられた自分を『あなた』と呼び、意志を持たず何も持てなかった人生を描いた文学作品。子宮を使ったことのない焦り。奔放な妹が産んだ息子への独占欲。親の言う通りに生きてきたのに。なぜなぜなぜ。私だけ何もない。精神と身体が蝕まれてゆき頭痛と過食嘔吐を繰り返す様が壮絶。やっと親に言えた魂の叫びに胸がすく思いがした。明けない夜はない。きっと。今からでも。2025/06/06

えみ

51
操り人形の依存。操る人がいなければ操り人形は動けない。まさにこの小説そのものである。最初はちゃんとした人間だったはず。抑制禁止抑制禁止抑制‥繰り返すうちに、いつの間にか操られていることが彼女の人生になっていて、命じられることが全ての基準、更には行動の目的になっていったのだろう。第三者から見たら只々狂っているとしか思えない関係性。大袈裟かもしれないけれど、これは殺人事件だと思う。彼女は殺された。殺されて紐をつけられ操られている。発狂した狂気の中で、静かに破綻していく関係と激しく壊れていく恐怖が描かれている。2025/05/06

olive

35
どうして親から家から逃げないんだよー!第三者からすれば、何度も何度も叫んでしまいそうになる作品だった。で、この作品を短く紹介するなら、”教えは守るという呪縛 家族という牢獄”だった一冊。無視という呪いをかけれ、教えられたことは守らねばという呪縛に囚われ壊れていく主人公は自分で考えることをやめてしまい、従うことで長くなった夜を過ごしていた主人公が最後に何に気づくのかが読みどころ。最後まで読めばタイトルが意味深い。2025/06/11

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