虚史のリズム

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  • サイズ B5判/ページ数 1104/高さ 22cm
  • 商品コード 9784087718393
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【第66回 毎日芸術賞受賞作】

新しい戦前? 否、死者の声は響き続けてきた――
ある殺人事件を機に巻き起こる、国家機密の「K文書」を巡る謎……。
近現代史の魔法使いが仕掛ける、至高のメガ、もといギガ、もといテラ・ノベル!

1947年東京、石目鋭二はかねてより憧れていた探偵になることにした。進駐軍の物資横流しなど雑多な商売をこなしつつ、新宿にバー「Stone Eye」を開き、店を拠点に私立探偵として活動を始める。石目がレイテ島の収容所で知り合った元陸軍少尉の神島健作は、山形の軍人一家・棟巍家の出身。戦地から戻り地元で療養中、神島の長兄・棟巍正孝夫妻が何者かによって殺害される。正孝の長男・孝秋とその妻・倫子は行方知れず、三男の和春も足取りが掴めない。他の容疑者も浮かぶ中、神島の依頼を受けた石目は、初めての「事件」を追い始める。ほどなく、石目のもとに渋谷の愚連隊の頭から新たな依頼が舞い込む。東京裁判の行方をも動かしうる海軍の機密が記されている「K文書」の正体を探ってほしいと言われるが……。

作中に差し挟まれる、dadadadadadaという奇妙なリズムが意味するものとは?
記憶と記録が錯綜する、超規格外ミステリー。


【著者略歴】
奥泉光 (おくいずみ・ひかる)
1956年山形県生まれ。86年「地の鳥 天の魚群」でデビュー。93年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、瞠目反文学賞、94年『石の来歴』で芥川賞、2009年『神器―軍艦「橿原」殺人事件』で野間文芸賞、2014年『東京自叙伝』で谷崎潤一郎賞、2018年『雪の階』で柴田錬三郎賞、毎日出版文化賞を受賞。『バナールな現象』『「吾輩は猫である」殺人事件』『グランド・ミステリー』『シューマンの指』『死神の棋譜』など著書多数。

内容説明

1947年東京、石目鋭二はかねてより憧れていた探偵になることにした。進駐軍の物資横流しなど雑多な商売をこなしつつ、新宿にバー「Stone Eye」を開き、店を拠点に私立探偵として活動を始める。石目がレイテ島の収容所で知り合った元陸軍少尉の神島健作は、山形の軍人一家・棟巍家の出身。戦地から戻り地元で療養中、神島の長兄・棟巍正孝夫妻が何者かによって殺害される。正孝の長男・孝秋とその妻・倫子は行方知れず、三男の和春も足取りが掴めない。他の容疑者も浮かぶ中、神島の依頼を受けた石目は、初めての「事件」を追い始める。ほどなく、石目のもとに渋谷の愚連隊の頭から新たな依頼が舞い込む。東京裁判の行方をも動かしうる海軍の機密が記されている「K文書」の正体を探ってほしいと言われるが…。作中に差し挟まれる、dadadadadadaという奇妙なリズムが意味するものとは?記憶と記録が錯綜する、超規格外ミステリー。

著者等紹介

奥泉光[オクイズミヒカル]
1956年山形県生まれ。86年「地の鳥 天の魚群」でデビュー。93年『ノヴァーリスの引用』で野間文芸新人賞、瞠目反文学賞、94年『石の来歴』で芥川賞、2009年『神器―軍艦「橿原」殺人事件』で野間文芸賞、2014年『東京自叙伝』で谷崎潤一郎賞、2018年『雪の階』で柴田錬三郎賞、毎日出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

137
奥泉 光、3作目です。菊版、1,100頁弱、完読しました。本書は、戦中戦後虚史神話ミステリ、著者の思いの丈を全て盛り込んだ超大作でした。 dadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadadaddaadadadadadadadadadadadadada https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/kyoshi_rhythm/2024/08/17

たま

73
元陸軍大将棟魏夫妻殺害の謎解きを軸に、片や戦後混乱期の思想状況、片や米軍・ヤクザ入り乱れる占領期風俗を盛り込んだ1095頁。面白かったがもう少し削ればより多くの読者が楽しめるのにとも思った。とくに戦後の思想状況・天皇論(←奥泉さんはこれを書きたい)は久良々の21世紀視点(←なかなか楽しい)が導入された後は過去の遺物感が強い。無論現在の制度や思想は戦前の遺物に戦後のドタバタをツギハギしたもので論じる価値はあるのだが。ダダダで死者を喚起する手法をはじめ、小説の技法は圧巻と思いながら読んだ。2025/02/02

rosetta

35
いやー読み応えあったわ〜(笑)千頁もあると作者もやりたい放題w。戦後すぐの頃、山形の自宅で元海軍中将の夫妻が殺され、おっちょこちょいにも探偵の看板を掲げた若い石目が捜査を依頼される。幾人も登場する謎の美女、闇市に跋扈するやくざ者、GHQ内での勢力争い、多元宇宙にESP、新興宗教団体…ストーリーは一応あるものの、味わうべきはその表現の方か?躁病の夏目漱石のような、過剰に饒舌な文体!特に理屈をこねるキャラクターが出てくるとウザいウザいw。飲食業としてはドブ鼠が活躍するのは気持ち悪いけど🤣2024/10/18

ぐうぐう

33
様々な企みに満ちた一冊。千ページを超えるボリュームも、A5判に背幅50ミリという大きさも、そこには意味がある。本作は一言で形容するならば戦争文学ということになるのだろうが、奥泉光はその戦争を一面では捉えない。まさしく巨大で多層なものとして表現しようとする。さらに言えば、それは語り得ないものとする矛盾すら内包させながら。語り得ないものを小説で語るという矛盾を奥泉は、リズムを持って表現しようと試みる。つまり「dadada」とする音だ。しかし「dadada」はただの音ではなく、(つづく)2024/11/25

kk

30
図書館本。奥泉光センセーの最新作。直接的には『グランド・ミステリー』の続編という位置付けなんでしょうけど、これまでの奥泉ワールドを集大成したような趣も。「ロンギヌス物質」だの「光る猫」だの。神島パートの珍鬱なトーンと、石目パートの洒脱な馬鹿馬鹿しさの自然なブレンドに感心。日本人のあり方などについて真面目に考えさせられる一方、石目の立ち居振る舞いに自分の中の「ダメな大人」を重ねてしまい、物語に引き込まれてしまいます。それにしても、千頁超の大長編。それなりに疲れました。そこはそれ、やはり、奥泉光は天才です。2024/11/18

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