ポール・ヴァレリーの遺言―わたしたちはどんな時代を生きているのか?

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ポール・ヴァレリーの遺言―わたしたちはどんな時代を生きているのか?

  • 保苅 瑞穂【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087717907
  • NDC分類 951
  • Cコード C0095

出版社内容情報

堀江敏幸さん推薦!《二度の戦乱を生き、精神の危機を見すえていた詩人の声に耳を傾けながら、著者はそこに諦念ではなく希望を上塗りして、二十一世紀に生きる人間への信頼を言葉で回復しようとつとめた。稀有なユマニストの思索の跡がここにある。》

「わたしはおよそ四十年ぶりにパリにもどって来た」。一生をパリに捧げたフランス文学の泰斗が邂逅する、さまざまな時代の、記憶のなかの人々。みずみずしい最後の随想集。
「わたしを東京にひきとめるどんな係累も、どんな仕事も、すでになかった。そのときわたしは、古来稀なり、といわれる年齢に近づいていたけれど、歳など問題でなかった。残りの人生を賭けるつもりで、半分は運命のめぐりあわせを受け入れて、もう半分は自分の意志で、力が衰えはじめたからだを、若さの盛りにあったわたしを見守ってくれたパリの懐にもういちどゆだねてみようと、こころを決めたのだった。ある年の四月、わたしはおよそ四十年ぶりにパリにもどって来た」(本文より)

【著者略歴】
保苅瑞穂(ほかり・みずほ)
1937年12月23日、東京神田生まれ。1961年、東京大学文学部フランス文学科卒業。1968年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学(1964年~67年にパリ留学、エコル・ノルマル・シュペリウールに在籍)。東京大学名誉教授、獨協大学名誉教授。専門はフランス文学。
主な著書に『プルースト・印象と隠喩』(筑摩書房、1982年)、『プルースト・夢の方法』(筑摩書房、1997年)、『モンテーニュ私記 よく生き、よく死ぬために』(筑摩書房、2003年)、『ヴォルテールの世紀 精神の自由への軌跡』(岩波書店、2009年)、『プルースト 読書の喜び 私の好きな名場面』(筑摩書房、2010年)、『恋文 パリの名花レスピナス嬢悲話』(筑摩書房、2014年)、『モンテーニュの書斎 『エセー』を読む』(講談社、2017年/第69回読売文学賞〔随筆・紀行賞〕)、主な訳編著に『プルースト全集』第12巻~18巻(筑摩書房、1985年~97年)、『プルースト評論選』全2冊(筑摩書房、2002年)、ロラン・バルト『批評と真実』(みすず書房、2006年)など。監修にフィリップ・ミシェル=チリエ『事典 プルースト博物館』(筑摩書房、2002年)。
2021年7月10日、パリにて逝去。

内容説明

一生をパリに捧げたフランス文学の泰斗が邂逅する、さまざまな時代の、記憶のなかの人々。みすみずしい最後の随想集。

目次

1 パリが教えてくれたこと―序に代えて
2 黒い壁―フランス的精神とはなにか
3 パリは沈まない―戦争、レジスタンス、そしてテロ事件
4 機械文明のなかの人間
5 時代と戦う二つの知性―ヴァレリー、ヴォルテールを語る
6 なぜパリでは外国人に道をたずねるのか―国民の多様性と単一性と
7 ヴァレリーは二十世紀芸術をどう見ていたか
8 幻の花、巴里に繚乱す
9 ヨハン・シュトラウスが聞こえてくる部屋

著者等紹介

保苅瑞穂[ホカリミズホ]
1937年12月23日、東京神田生まれ。1961年、東京大学文学部フランス文学科卒業。1968年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学(1964年~67年にパリ留学、エコル・ノルマル・シュペリウールに在籍)。東京大学名誉教授、獨協大学名誉教授。専門はフランス文学。主な著書に『モンテーニュの書斎『エセー』を読む』(講談社、2017年/第69回読売文学賞(随筆・紀行賞))など。2021年7月10日、パリにて逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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うた

10
ポール・ヴァレリーは私にとって長らく興味はあるが、入り口のわからない作家だった。書名もテスト氏、精神の危機などと何やら難しそう。保苅先生は、自身のパリ体験とそんなヴァレリーの作品の数々を結びつけつつ、入り口を開いてくれる。この知性そのものであるような文人は、厳しく孤高で、しかし親しみを感じざるえない丁寧な言葉を使う。ちょうど今月岩波文庫のテスト氏が復刊されるし、早速読んでみることにしよう。2022/07/23

ありんこ

6
パリを訪れたことのない私は想像するしかありませんが、最近、フランス文学や芸術に興味が出てきました。ポール・ヴァレリーが批評した内容を、現代に生きる私たちに向けて保苅さんが分かりやすく美しい言葉で伝えてくださっています。その保苅さんも亡くなってしまったとのこと。読書をして、静かさに浸り、思索にふける時間を大切にしたいです。2023/10/08

PETE

4
ヴァレリーのヨーロッパの危機についての評論を解説し、晩年の活動を祖述しながら、そこに著者の留学時代のパリについての追憶と老いてからのパリ生活が結び合わせるエセー集。なのだが、ポモ・ポスコロの時代を経たはずなのに、「ヨーロッパ精神」やら「フランス」やら「フランス語」やらを無条件に賛美しているアナクロニズムには吐き気を覚えた。2022/12/13

2
現代はヴァレリーの危惧した未来に直面している時代であり、本書は彼の明晰な文章を引用しそのことをわかりやすく解説してくれはするのだが、現在に対する不安を何かしら解消してくれるものを少しも提示してくれはしなかった。2022/11/15

NAGISAN

0
簡便に読める翻訳書の少ないP.ヴァレリー。プルースト研究者として著名な保苅先生の本書に巡り合えた。ヴァレリーの著作を通じて、「精神の絶え間ない堕落」は「存在の深みにある内面の静けさ」(=無我の状態)が失われたことにあることをフランスの成立ちや文化から解きほぐす。2019年9月~2021年1月号の「すばる」に掲載されたもの。流れるような文章は、パリの精神をこよなく愛された著者の姿が想像できる。晩年パリに居を移転された由、2021年7月、パリで逝去と書かれている。プルースト関連の著作も読ませていただきます。2023/04/08

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