奇跡集

個数:
電子版価格
¥1,760
  • 電子版あり

奇跡集

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年05月26日 04時16分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 252p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784087717754
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

同じ電車の同じ車両に、たまたま乗り合わせた見しらぬ男女たちがつなぐ、幸せのふしぎスイッチ。

第一話「青戸条哉(あおと・じょうや)の奇跡 竜を放つ」ーー満員の朝の快速電車。ぼくは過去最凶の腹痛に耐えていた。もうダメだと思い、その場にしゃがもうとした瞬間、隣に立つ同い年くらいの女性が、ぼくよりもわずかに早く、しゃがみこんだ。

第二話「大野柑奈(おおの・かんな)の奇跡 情を放つ」ーー大学時代、わたしは小劇団にのめり込んだが、結局就活をして、食品会社へ。通勤途中、具合が悪くて社内で声をかけた女性の様子が気になり、駅を一つ戻ってホームに降りると、そこには意外な先客がーー。

第三話「東原達人(ひがしはら・たつひと)の奇跡 銃を放つ」ーー満員電車での尾行中。住宅街の駅で降りた捜査対象者に気づかれぬよう後を追っていると、赤ん坊を抱いた裸足の女性が、すごいスピードで無表情のまま目の前を通り過ぎていった。

第四話「赤沢道香(あかざわ・みちか)の奇跡 今日を放つ」ーー五年ぶりのデート。満員電車で、男の人の手が、女性のお尻のあたりで動いているのを見てしまった。女性は、まったく別の男性に「触りましたよね?」と詰め寄った。どうする、わたし?

第五話「小見太平(おみ・たいへい)の奇跡 ニューを放つ」ーーカップ麺会社の宣伝部で、おれは失敗した。起用した女性大食いユーチューバーが炎上した。代替案を上司に提案しなければならないが、電車が止まってしまう。「イッキュウちゃんの動画。見た?」という会話が聞こえたのはその時だ。

第六話「西村琴子(にしむら・ことこ)の奇跡 業を放つ」ーー満員電車で、彼の浮気相手をひそかに凝視する。彼はわたしの8歳年下で、その女はわたしの16歳下。有休をとり、女の乗った通勤電車にわたしも乗った。だが、わたしは決してストーカーではない。

第七話「黒瀬悦生(くろせ・えつお)の奇跡 空を放つ」ーーななめ掛けしたボディバッグに拳銃を入れた俺は、とっくに尾行されていることに気がついていた。目的地の一つ前の駅で降りて住宅街を歩いていると、声をかけてきたのは、尾行していた刑事ではなかった。

小さいけれど確かに人生を左右する(かもしれない)7つのミラクルを描く、連作短編小説!

【著者略歴】
小野寺史宜(おのでら・ふみのり)
1968年、千葉県生まれ。法政大学文学部卒業。2006年に短篇「裏へ走り蹴り込め」で第86回オール讀物新人賞を受賞。08年『ROCKER』で第3回ポプラ社小説大賞優秀賞を受賞し、初の単行本を刊行。『ひと』で19年本屋大賞2位。主な著書に「みつばの郵便屋さん」シリーズ、『ひりつく夜の音』『夜の側に立つ』『ライフ』『縁』『まち』『今日も町の隅で』『食っちゃ寝て書いて』『タクジョ!』『今夜』『天使と悪魔のシネマ』『片見里荒川コネクション』『とにもかくにもごはん』『ミニシアターの六人』『いえ』など。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kotetsupatapata

277
星★★★☆☆ 満員電車の中たまたま同じ車両に居合わせただけの、全く見ず知らずの乗客達に起こる小さな奇跡の話し。 小野寺さんの作品らしく登場人物多数なのに軽い読み口で1日で読み終えました。 確かに明日のテストの傾向が分かろうと、仕事でアイデアが出ようと他人からすると大した事ではないのかもしれないけど、どこでどう人生の転機が訪れるか分からないものですね。 小生もバスの運転手やってますので、今この車両に乗ってる皆様にも何か不思議なご縁があるといいですね😃2022/10/02

まちゃ

275
同じ電車の同じ車両に乗り合わせた人々が織りなす小さなつながりの物語。小野寺作品によくあるパターンですが、本作も小さな幸せに安堵し、安心して読める作品でした。「青戸条哉の奇跡 竜を放つ」には、"あー、それのことか"、と苦笑。体験したことある人、結構いるでしょうね。2022/08/09

ひさか

262
小説すばる2020年5月号青戸条哉の奇跡竜を放つ、大野柑奈の奇跡情を放つ、6,7月合併号東原達人の奇跡銃を放つ、赤沢道香の奇跡今日を放つ、9月号小見太平の奇跡ニューを放つ、西村琴子の奇跡業を放つ、11月号黒瀬悦生の奇跡空を放つ、の7つの連作短編に加筆修正し、2022年5月集英社刊。同じ電車に乗り合わせた人たちの出来事を興味深く書いたアイデアか面白く、楽しく読めた。奇跡というのは少し大げさかな。2023/04/20

ひめか*

249
同じ日、同じ時間帯。電車の中、その前後に起きることの重なりによる奇跡を描く連作短編。奇跡というより偶然の重なりかな。同じ電車に乗り合わせた7人の視点から物語が描かれる。少し笑える1話から始まり、シリアスな場面も。今日もいろんな人生を持った人々が同じ電車に乗っているんだな。いろんな人の目線で同じ光景を見られるのが面白い。1話2話のつながりが好き。その日限りでも人の優しさやアクシデントに救われたり、偶然起きたことでアイディアが生まれたり、冤罪を防いだり。日常に小さな奇跡はいっぱい転がっているのかもしれない。2023/03/02

のぶ

237
たまたま同じ電車に乗り合わせた7人の乗客の小さな奇跡の物語。読んでみたら奇跡と言う程大げさなものではなく、偶然と言った方が当たっているような気がする。第一話で満員の朝の快速電車の中で、青戸条哉という学生が腹痛に耐えていた。次の停車駅まで15分ある。この最初の状況説明でその後の物語の一部を説明している。第二話以降でも同じ環境を描いている。このあたりうまいなと思った。同じ電車に乗り合わせている乗客の分だけそれぞれの人生がある。その人生は全く違うものになっている。その辺をうまく書き分けて面白い物語だった。2022/06/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19682052
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品