出版社内容情報
南宋の城郭を攻める岳飛に対し、程雲は忍耐強く準備を整え、見えない兵一万を潜伏させた。三十もの城郭を確保した岳飛だが、完全に包囲されてしまう。ついに程雲は岳飛を死地に追い込むのだが……。
内容説明
誰がために程旌、坑に潜む。勝つと勝たぬと、これ、盡忠の運命。
著者等紹介
北方謙三[キタカタケンゾウ]
1947年唐津市生れ。中央大学法学部卒。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞、91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞、2004年『楊家将』で吉川英治文学賞、06年『水滸伝』全19巻で司馬遼太郎賞、07年『独り群せず』で舟橋聖一文学賞、11年『楊令伝』全15巻で毎日出版文化賞特別賞を受賞。13年紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
71
岳飛伝も十五巻まで来ました!小説すばる2月号で完結の予告が出ていたので、全17巻となります。今巻は、クライマックスに向けて戦闘シーン満載です。岳飛、危うしの巻でもありますが、英雄色を好むということもあり、絶体絶命でも下半身は絶好調のようです(笑)張朔らが子豚の丸焼きを喰らう場面がありますが、私も以前スペインで食べたことがあり、本当に美味しいです。今まで食べた料理の内、BEST3に入ります。最低、5,6人はいないとつらいですが、機会があったら是非お試しください(*^。^*)2015/12/31
榊原 香織
67
全17巻の15 梁山泊の生き残りが南方(旧インドシナ半島か)で作った国にはオウム(インコ?)が生息。 ペットにして言葉を覚えさせる。 ”やるだけやって、死ぬ”オウムは嬉しそうにいつもその言葉を叫ぶ。2022/04/01
Y2K☮
43
薄々気づいていたが「岳飛伝」になってからハードボイルド色が薄れている。岳飛の家庭人としての一面が著者の意向を超えて一人歩きを始めたせいだ。でも悪くない。むしろより自然にキャラクターの中に入っていける。漢人を金国の支配から解き放つ為に戦うカリスマ的英雄である彼が初めての浮気への罪の意識で「どうしよう」「崔如(岳飛の妻)と顔を合わせられない」とおろおろして友人に相談する場面に苦笑。こういう人間臭い謙虚な男ならゲスとは思われないな。躍動する新世代と去りゆく旧世代の静かな背中。不器用な男達の志の決着はすぐそこだ。2016/01/18
Ever531
27
『やるだけやって死ぬ』えらくこのインコ&フレーズを出してくる。しまいには、『でも、何か食いたい』ときたし...まだインコの鈴は覚えてないけど、最終巻はこのセリフで終わるんかな?なんて(笑)あと二巻2016/06/09
おひゃべりのナオ@【花飛】ヤオイは三月の異名にあらず
26
水滸伝全19巻で水滸伝は完成形になった、楊令伝全15巻で北方ワールドが成立した。それだけで止めとけばよかったの岳飛伝は何のために書かれたのだろう。テーマもなく、登場人物の名前すら覚えることが出来ない、広大な大陸でただ群像が右往左往しているだけだ。岳飛と秦檜に焦点を絞れば素晴らしい作品が出来ただろう。しかし、それは水滸とは相いれない世界である。2015/11/29
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