出版社内容情報
有史以来、戦争をやめない人間が永遠平和を築くために必要なこととは? 「国連」や「憲法第9条」の理念になっているカントの力強い平和へのメッセージ。戦後70年を迎える今、復刻版として再出版する。
内容説明
16歳からの平和論―この本から「国連」や「憲法第9条」の理念が生まれた。
目次
カント先生の紹介
カントの言葉「永遠平和のために」より
永遠平和のために
補説
付録
著者等紹介
池内紀[イケウチオサム]
ドイツ文学者・エッセイスト。1940年、兵庫県生まれ。東京外大卒。元・東大教授。カフカの全作品を翻訳。美しい文章、やさしさに満ちた随筆が多くの人のこころをとらえている。「毎日出版文化賞」「桑原武夫学芸賞」「日本翻訳文化賞」「読売文学賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
27
210年前の作品とは思えない箴言に溢れた名著。ロシアの西端、ドイツの東端という東プロシアで生まれ育ち亡くなったカント。歴史的にも珍しい風土のなかでこそ生まれた作品ですね。安保法制論議で憲法9条や国連の基になった作品として幾度か言及されていたので購入。池内さんのわかりやすい現代訳が理解を助けてくれます。2015/10/05
みねたか@
17
常備軍の放棄、国際連合など、カントが提唱していたなんて知らなかった。借款ずくめの国家の破産は避けようがなく、必ずや財務の健全な他国も巻き込み、巻き込まれた国々にとっても大いなる負担になる。200年の時を経ても色褪せない。装丁、写真とセットにした構成、分かりやすい翻訳。哲学者の思いを多くの人たちに触れて欲しいという想いが伝わってくる。解説がまたいい。カントは、よく笑い、冗談が大好きで茶化したり冷やかしたりが上手だった。笑転げ頭に乗せていたカツラを取り落としたこともあるって、チャーミングだなあ。2017/09/03
あまね
15
まず、これが210年前に書かれたということに驚きました。今の世界情勢、日本のベクトルの向き方に対しての著作と言っても何ら不思議ではない内容です。政治に携わる方には、是非、読んでいただきたい本です。2016/09/23
クサバナリスト
11
8月のNHK『100分de名著』の課題図書。カントということで難解かと思ったが意外と平易な著作である。また、内容も現代に十分通じるものである。2016/07/31
月をみるもの
10
"地球は球体であって、どこまでもはてしなく広がっているわけではなく、かぎられた土地のなかで、人間はたがいに我慢し合わなくてはならない" とすれば、我慢するのが嫌な人は地球を出ていけばいいってことだよね。2019/01/18