出版社内容情報
地下世界につながるトンネルへと失踪した妻。そこには〈モグラ兵〉と称される怪しい者共が住んでいた。男は妻を探し出すことを決意するが、そこは闇の力が満ちていて……。気鋭が描く幻想怪奇長編。
内容説明
失踪した美人妻を捜しに洞窟へ。潜った先には…。闇が、染み込む―。異色の怪奇幻想長編。
著者等紹介
飴村行[アメムラコウ]
1969年福島県生まれ。東京歯科大学中退。2008年、『粘膜人間』で第一五回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞し、作家デビュー。2010年、『粘膜蜥蜴』で第六三回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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らむり
55
うーむ。前作「路地裏のヒミコ」よりもさらに、私の好みからかけ離れてきました。。「粘膜人間」、「粘膜蜥蜴」の頃の飴村さんはいずこに…。2015/07/04
starbro
40
飴村行は粘膜シリーズ中心に結構読んでいる作家です。今回は著者の得意技エログロは抑えられているものの、良い意味で展開のよめない幻想小説の佳作となっています。作中作家の大田原榮の「地下帝国」シリーズは是非読んで見たいと思いますが無理ですネ!残念。タイトルの「ジムグリ」が「自潜り」だとは予想もつきませんでした。2015/08/21
そうたそ
38
★★★☆☆ 謎の置手紙を残し、地下世界へと繫がるトンネルへと去った美人妻。男はその妻を追って、怪しい者たちが住むと噂されるトンネルの奥の異世界へと突き進むことになるが……。従来の飴村さんの作風を残しつつも、やや大人しめかつ王道エンタメ路線に少し乗っかってしまったかな、という印象。前半部分で展開される過去のシーンや地底人たちの歴史等々はなかなか読みごたえがあったが、後半での戦闘シーンはかなり陳腐なものに思えてやや興醒め。前半で大きく展開したストーリーが終盤でどう帰結するかと思ったが、そこも尻すぼみで残念。2015/08/21
きっしぃ
34
【読んだ本1800冊目】飴村作品ファンの皆様。コンプリート目指して意気揚々と手に取ったジムグリでしたが、残念ながら、キレのある飴村節は感じられず、残念な一冊であったことをご報告いたします。トンネルにモグラと呼ばれる兵隊が住む村で、家出した妻を追ってトンネルへ向かう博人。前半は、粘膜シリーズの河童や蜥蜴を思い出してワクワクするも、なんだろうこのぬるい感じ。もっと飴村節独特のエログロが読みたいんだよー。とりあえずコンプ目指してる皆様は読んでくださいませ。2019/06/18
カラシニコフ
31
「粘膜」シリーズのような粘着性や気持ち悪さは抑え目だが、日本軍フェチは加速。独自の軍事閉鎖社会が好きな人にとっては最高の作品。あ、それ、ボクです(笑)とにかく、ひねくりまくった閉鎖社会の描写は個人的にはツボ。ラストもラストで、「実は夢オチ?!」とか思わせる感じがいかにも幻想小説。「粘膜」シリーズのような熱量には乏しいけど、ハマる人はハマる飴村ワールド。スピンオフで「地下帝国」シリーズを読んでみたい(笑) ★★★☆☆2016/04/23
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