出版社内容情報
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内容説明
諸国との戦争に破竹の勢いで勝利し続け、ヨーロッパをほぼ手に入れたナポレオン。オーストリア皇女と再婚して跡継ぎにも恵まれ、絶頂期を迎えるが、酷寒の地・ロシアへの遠征に失敗し、対フランス同盟軍に追い詰められてゆく。1814年、ついに退位を余儀なくされ、地中海に浮かぶエルバ島への追放が決まるが―。「まだ私は終わりではない」。再起を懸け、男は最後の戦いに挑む!英雄小説の決定版!最終巻「転落篇」。
著者等紹介
佐藤賢一[サトウケンイチ]
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年『ジャガーになった男』で第6回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。99年『王妃の離婚』で第121回直木賞を受賞。2014年『小説フランス革命』(単行本全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
184
11月の第一冊は、ナポレオンの第三巻です。全三巻、1,550頁強読み切りました。壮大な物語、ナポレオンの栄光と没落の人生を実感できました。21世紀にナポレオン的な英雄が登場し、地球的な規模の課題に取り組む世界連邦を組成してくれないでしょうか?11/11に著者の話をLIVEで聴いてきます。https://book.asahi.com/article/128129292019/11/01
さつき
71
ナポレオンは私にとって興味はあるけど、いまいち取っ掛かりが持てない人物でした。圧倒的な軍事力を背景に皇帝にまで登り詰めヨーロッパ中を戦火に巻き込んだ、とてつもなくドラマチックな生涯を送ったわりには彼個人の人物像が掴みにくいなぁと…1500P超えの大長編を読み終えた今はすっかり情が湧きました。故郷の英雄に憧れ必死に食らいついた青年時代。政争に巻き込まれ思うように戦えない苛立ち。自分自身のために生きようという決意。ジョセフィーヌへの狂おしい恋。半乾きの外套、靴を身につけてでも動かずにはいられないせっかちさ。→2020/02/04
優希
64
絶頂期から転落していく様が描かれます。ヨーロッパをほぼ支配するようになった男のただ1つの失敗が転落につながったのだと思います。それがロシア遠征。一代で天下を手に入れたナポレオン。その波乱の生涯を堪能しました。2020/08/27
星落秋風五丈原
49
ボナパルト朝の皇帝という唯一無二の存在となったナポレオンは、唯一無二の存在故に、容易く弱点を見抜かれた。前巻でも書いたように、無敵はナポレオンだけ。ならば彼のいない所を他国が攻めれば良い。なまじヨーロッパ諸国を支配下においたため、守るべき領土が広大になる。他国に攻められていた時は、国民も国を守る英雄としてナポレオンを歓迎した。しかし領土が広がったが故にあちこちに転戦する王を見れば「話が違うじゃないか」となり、国内もにわかに不穏な空気を帯びる。彼は本当は家族と共に葬られたかったのではないか。 2019/10/29
kawa
42
合計1500頁の大長編小説締めの最終巻。古の西ローマ帝国と同様な広大な版図に君臨したナポレオンの絶頂と極寒のロシア遠征失敗から始まるビックスターの転落人生。平々凡々が日常の凡夫読者としては、波乱盤上ジェット・コースター人生を興奮堪能、3巻中のベスト作だ。とりわけナポレオン転落の分水嶺とも言えるオーストリア外相・メッテルニヒとの丁々発止の交渉風景が印象的。 2019/11/04