出版社内容情報
周防 柳[スオウヤナギ]
著・文・その他
内容説明
聖徳太子が編纂した、わが国初の国史。『古事記』『日本書紀』の元となり、大化の改新の端緒となった乙巳の変で焼失した“初の国史”。太陽の女神アマテラスとは?蘇我馬子の命で聖徳太子が編んだ国史をめぐる時代小説。
著者等紹介
周防柳[スオウヤナギ]
1964年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2013年、「八月の青い蝶」で、第二六回小説すばる新人賞を受賞して作家デビュー。同作は、2015年に第五回広島本大賞「小説部門」大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
107
面白い、古事記の土台作りのようでもあり、葛城、一言主、のこと、推古天皇、厩戸、馬子の心証もふまえて面白かった。ものを語るものはおのれの利からしか語らぬ、という。2019/02/23
さつき
66
創世神話の誕生を描く物語。悲しく美しい語り物を、現実と理想にあてはめていく様子は、やっぱりワクワクします。今回は話しの織り手が、中枢に身を置きつつも本来は政治から遠ざかりたい厩戸皇子であるところが上手いなぁと思いました。穴穂部間人皇女とカシキヤヒメ。美しい姉妹の相克は想像力を掻き立てられます。2019/07/18
よこたん
47
“しかたがない。ものを語る者は、おのれの利からしかものを語らぬものじゃ” こちらの勝利は、あちらの敗北。それぞれに言い分もある。結局、視点が変われば、見える景色も物語の筋立ても変わってしまう。厩戸皇子が編もうとした国の歴史。飛鳥、斑鳩、三輪、淡路…、土埃や枯れ草のふわりとした匂いがどこか漂うような、おおらかな時代。が、そこに血なまぐさい匂いが混じり合う。漢字ばかりの長い名前も、カタカナ表記の神の名前も、なんとややこしいこと。歴史は、創り上げられるもの。そう、時の為政者に望まれるような形で。2022/01/27
ちゃいろ子
37
この年になって、古事記に興味を持った人間からすると周防さんの今作や蘇我の娘は心の底からありがたい作品。 正直古事記は解説を読んでも、うーん?な部分も多いし、名前も難しいしで、悲しいかなふんわりとしか理解できていない。 そんなふんわり頭の私に、なるほどぉ?とちょっとわかった気にさせてくれるのが周防作品なのだ。 付箋いっぱい貼って古事記と一緒に読み返したりすると、自分がほんのちょっとお利口さんなれた気が(笑) 来目皇子のシーン読んでいたら山岸先生の日出処の天子を再読したくなった。2026/02/08
真理そら
35
作者の『逢坂の六人』『蘇我の娘の古事記』が良かったので読んでみた。聖徳太子(厩戸皇子)にはあまり興味がないけれど、と思いながら読み始めた。が、この作品の中の聖徳太子はかなり魅力的だ。夢殿が名前の通りの役割を果たしているのも楽しい。蘇我馬子と厩戸皇子が船史龍に各地の伝承を調べさせながら国史編纂をする物語。近隣の国と違ってこの国は合議制(和)で治める方がうまく行くのでは、などと馬子と厩戸皇子が相談している場面なども興味深く読めた。話の流れ的に『蘇我の娘の古事記』はこの作品の後で読んだ方が良かったかもしれない。2019/03/26




