給水塔から見た虹は

個数:
電子版価格
¥2,090
  • 電子版あり

給水塔から見た虹は

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

    ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
  • サイズ 46判/ページ数 384p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087700060
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

あなたと私は違う。だから、一緒にいよう――。
『ふがいない僕は空を見た』『夜に星を放つ』の著者が、今を生きる人々に贈る感動作。

【各界からの反響続々!】
なんて誠実な小説なのだろう。今、この時代に、この本と出会えてよかった。――武田綾乃(作家)

白か黒かでしか断じない、この時代に絶対に有効な“あわい”の物語。――早見和真(作家)

何度も胸が潰されそうに痛かった。彼らの日々に、どうか幾重にも虹がかかりますように。――町田そのこ(作家)

その人の涙のわけを知らない。分からない。けど私たちは何かを思うことが出来るから見つめながら目を逸らさずに、あなたの話を聞きたい。――山本奈衣瑠(俳優)

【あらすじ】
中学二年生の桐乃は、団地での暮らしに憂いていた。
郊外にある古い団地群には、様々な国にルーツを持つ人が生活している。そのせいか桐乃のクラスは衝突が絶えず、ベトナム人のクラスメイト・ヒュウがいじめの標的になっていたのだ。
家に帰っても、母の里穂は団地に住む人々を国籍問わず日夜助けており、「娘の私より、他人を優先するんだ」という思いがどうしても消えない。この場所で生活することに対する桐乃の嫌悪感は、日々強まっていく。
そんな中、中学校で起きたとある出来事をきっかけに、桐乃はヒュウと話すようになる。ヒュウは、理由は違えども、桐乃と全く同じことを望んでいた。
「この団地から出て、遠くに行きたい」と。

はじめてできた友達、母とのすれ違い――。
桐乃・ヒュウ・里穂のそれぞれの視点から、社会に蔓延る様々な分断に翻弄される2人の“こども”が少しずつ“おとな”になるひと夏を描いた、ほろ苦くも大きな感動を呼ぶ、ある青春の逃避行。

【著者略歴】
窪 美澄(くぼ・みすみ)
1965年東京都生まれ。2009年「ミクマリ」で女による女のためのR-18文学賞大賞を受賞。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位に選ばれる。また、同年に同作で山本周五郎賞を受賞。12年『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞を受賞、19年『トリニティ』で織田作之助賞、22年『夜に星を放つ』で直木賞を受賞。他の著書に『夏日狂想』『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』『夜空に浮かぶ欠けた月たち』『ルミネッセンス』『ぼくは青くて透明で』などがある。



【目次】

内容説明

今日の“あなた”に、読んでほしい。はじめてできた「ルーツ」の違う友達、母とのすれ違い―。この世界のさまざまな分断に戸惑う2人の“こども”が、少しずつ“おとな”になるひと夏を描いた、ほろ苦くも大きな感動を呼ぶ、ある青春の逃避行。

著者等紹介

窪美澄[クボミスミ]
1965年東京都生まれ。2009年「ミクマリ」で女による女のためのR‐18文学賞大賞を受賞。受賞作を収録した『ふがいない僕は空を見た』が、本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10第1位、2011年本屋大賞第2位に選ばれる。また同年、同書で山本周五郎賞を受賞。2012年『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞、2019年『トリニティ』で織田作之助賞、2022年『夜に星を放つ』で直木三十五賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

167
参院選でも論議された外国人問題だが、法律や制度が追いつかぬまま増え続けている。言葉も習慣も肌の色も違う人びとと隣人として付き合うには、どちらも自分たちが当然と信じていた前提や考え方を捨てねばならない。特に出る杭は打たれる日本では否応なく不条理な思いに囚われ、プライドを傷付けられた心の傷が悲鳴を上げる。桐乃もヒュウも、彼らの母やティエンにケヴェンも、そんな押し隠していた思いが現実とぶつかって耐えられず爆発してしまう。相互理解とは美しい言葉だが、自分が損をしたり苦しんでまでやる必要があるのかと問いかけるのだ。2025/08/04

hiace9000

142
今こそ読むべき、 抉り強めの「ひと夏小説」ここに!。既出の作品群で、常に様々な人の心を映す"空を描いてきた美澄さん。今作の"空"は、古びた給水塔にかかる今にも消えそうに儚い虹ごしの空。それが作品世界と主題を絶妙に象徴する。古い団地群に暮らす多様な国にルーツを持つ人々。そこで暮らす日本人家族。母と娘、娘と友人、母とかつての友人、三様の関わりを通して観る日本で暮らす外国人の実相。白と黒、理想と現実、子どもと大人の「あわい」の葛藤と苦しみと苦味を正面から受け止め描き上げる。違いを認めて生きる寛容を深く考える。2025/07/16

nonpono

105
本書では孤立していた日本人の女の子は、「この団地から出て、遠くに行きたい」と願います。ひと夏の同級生のベトナムの男の子との家出、知らなかった世界。「誰かが幸せにしてくれるのを待っていたら、どんどん時間がすぎちゃう。だから、自分でそう決めようと思うの。わたしは幸せに生きる、って。」出逢い、人は人によって変わります。ベトナムの男の子の祖父の「どう生きようと、おまえの人生はおまえのものだ。誰のものではない。それがどんな人生でも自分の人生を愛し、生きるんだ。」、血の通った言葉です。自ら開いた、夏の扉が開いていく。2025/08/04

のぶ

99
自分自身がいま何にこだわり、何を大切に日々生きているのかを再確認させてくれた。とてつもない大きな出来事よりも、日常の中で素通りしてしまいそうなことの方が、人の人生の転換点になり、がんばろうとか、これは許せないとか、自分の芯を作っていると感じる。理解しあったように見せてきれいに終わる話じゃなくて良かった。全部は許せないし分かりたいとも思わないが、人の生き方を、そうか、そういうことなんだな、と認められることは、自分も、周りも、前に進むために必要なんだと思った。2025/07/25

ゆみねこ

93
団地で暮らす中2の桐乃とクラスメイトのベトナム人ヒュウ。桐乃の母・里穂は団地に住む外国人たちを助けることを優先し、桐乃は母のことが苦手。ヒュウは学校でイジメられて居場所を無くし悪い仲間に入る。ルーツの違い、母とのすれ違い、世界の分断に戸惑う2人のこどもが大人になる夏。とても考えさせられるテーマだが、読みやすい文章なので中学生以上のみなさんにオススメ!2025/08/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22678797
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品