出版社内容情報
貧しくも力強く生きた三姉妹の物語は、社会の真実を代弁する──シャーロット『ジェイン・エア(抄)』、エミリ『詩選集』、アン『アグネス・グレイ』を収録。彼女たちの時代とその息吹を探る。(解説/桜庭一樹)
ブロンテ姉妹[ブロンテシマイ]
桜庭 一樹[サクラバカズキ]
侘美 真理[タクミマリ]
田代 尚路[タシロナオミチ]
内容説明
ヴィクトリア朝期に教師として働きながら執筆した作家姉妹、シャーロット、エミリ、アン。自由と平等への強い意思、内に秘めた激しさ、社会を俯瞰する眼…ともに磨きあげたそれぞれの個性は、今もなお鮮明に輝く。
目次
エミリ・ブロンテ―詩選集
シャーロット・ブロンテ―ジェイン・エア 抄
アン・ブロンテ―アグネス・グレイ
著者等紹介
桜庭一樹[サクラバカズキ]
小説家。1999年に「夜空に、満天の星」(『AD2015隔離都市 ロンリネス・ガーディアン』と改題)で第1回ファミ通エンタテインメント大賞に佳作入選。“GOSICK”シリーズ、『推定少女』『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』などが高く評価され、注目を集める。2007年『赤朽葉家の伝説』で第60回日本推理作家協会賞、08年『私の男』で第138回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
89
エミリ・ブロンテ、シャーロット・ブロンテ、アン・ブロンテと3姉妹の作品が読めるのでお得感があります。エミリとシャーロットは前から知っていましたが、アンという妹も作品を書いていたのをはじめて知りました。それぞれが違う雰囲気を持っており、興味深かったです。ブロンテ姉妹の作品はまさに万華鏡のように美しく謎めいていると言えるでしょう。2016/12/16
赤い熊熊
16
エミリの『嵐が丘』は何度か読み、シャーロットの『ジェーン・エア』も1度は新潮文庫版で読んだことがあるのですが、アン・ブロンテの小説が文庫版になるのはこの本が初めて。待望のアンでした。『アグネス・グレイ』、大きな事件は起こらないものの、中心となる家庭教師時代のお話は、アグネスの悩みは現在にも通じる事が多いからか、著者が懸念するように「退屈」ではなく、興味深く読めました。2017/01/01
きゃれら
12
アン・ブロンテ「アグネス・グレイ」がお目当てで手に取った。エミリやシャーロットのような筋書きそのものの面白さはそれほどじゃないけど、鋭い観察力からの人物描写は確かな上ユーモアもあって面白く読み応え十分。姉二人の作品に比べると主人公の心情が理解しやすく「現代的」という評価もなるほどだった。エミリの詩はいかにも嵐が丘の人だというイメージ。ジェイン・エアの抄は、主人公の家庭教師時代を切り取ったもの。これはこれで面白いけど、前後の波乱万丈にこそこの作品の神髄があると思うので、解説は読まずにぜひ本編へどうぞ。2021/08/09
mimei
4
シャーロットの『ジェイン・エア』もアンの『アグネス・グレイ』も洞察力に富み、魅力的な女性の語りだった。情熱と知性を持ち、信仰と愛に生きる自立した女性。『ジェイン・エア』は全て読んでみたい。2018/01/19
御庭番
3
エミリーとシャーロット姉妹のことは、子供の時に同一人物だと思っていた。私の持っている本にはEブロンテCブロンテと書かれていたんだと記憶している。 アンのことは知りもしなかった。 今回は映画『ガンパウダー・ミルクシェイク』内でブロンテの詩?が読まれたことがきっかけで読んでみることにした。彼女達の詩を読んでみたかったので借りたが、おかげで、アン・ブロンテの小説に出会い、姉たちと違うストレートな表現がなんだかとっても良かった。【図書館で借りました】2022/04/13
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