出版社内容情報
南の島に集まった人気作家と作家志望の女性5名が次々に死体で発見され……。騙りの天才ビュッシが放つ、クリスティへの挑戦作。
内容説明
画家ゴーギャンや歌手ジャック・ブレルが愛した南太平洋仏領ポリネシアのヒバオア島。謎めいた石像ティキたちが見守るこの島に、人気ベストセラー作家と、彼の熱烈なファンでもある作家志望の女性5人が“創作アトリエ”のために集まった。だが作家は失踪、彼女らは次々に死体となって発見され…。最後に残るのは、誰?叙述ミステリーの巨匠ビュッシが満を持して放つクリスティーへの挑戦作。
著者等紹介
ビュッシ,ミシェル[ビュッシ,ミシェル] [Bussi,Michel]
地理学者で元ルーアン大学教授。2006年に作家デビュー。11年刊『黒い睡蓮』でルブラン賞、フロベール賞など数々の賞を受賞し、実力派としての地位を固める。12年刊『彼女のいない飛行機』はフランスで100万部を超える大ヒットに。以来、『時は殺人者』などの傑作を次々に発表。フランスを代表するミステリー作家として不動の地位を確立している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
323
信頼できない語り手系の叙述トリック物によく見られる欠点が諸々詰め込まれた作品。芸の細かさは認められても、解決編が作者のこだわりを披露するだけの、国語のテストの答え合わせになってしまったり、トリックを成立させるために、不自然なほど登場人物間の会話やコミュニケーションが不足して、違和感や読みづらさを隠しきれずに、小説としての風味を著しく損なってしまっているのは致命的。解説で阿津河氏が、そういう不安定さはフランスミステリ特有みたいなフォローを入れており、きっと同じような気持ちになったんだろうなと思った。2024/03/05
starbro
256
2023年本格ミステリ海外篇第一位ということで読みました。ミシェル・ビュッシ、初読です。アガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」のオマージュ、面白くなくはないですが、このミスの7位くらいが順当ではないでしょうか❓ タヒチには行ったことがあるので、この小説の舞台の情景が目に浮かびました。 https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-760784-02024/01/27
yukaring
116
これは騙されること間違いなし!鬼才名高いビュッシが放つクリスティーへの挑戦作。カリスマ作家による創作セミナーのため南の島ビバオア島に集まった5人の作家志望者たち。ペンション《恐るべき太陽荘》で課題をこなす5人の女性とその同伴者の2人だが謎めいた状況で作家は失踪、参加者たちも次々に死体で発見される。彼女たちの書いた手記や原稿、日記によって構成されていくストーリーは少し読みにくい部分もあったがそれも作者の計算のうち。パズルのピースが揃い、張り巡らされた伏線が怒涛のように回収されるラストにはすっかり降参だった。2023/06/09
遥かなる想い
100
2024年このミス海外第7位。 クリスティの「そして誰もいなくなった」を イメージさせる作品である。 南太平洋のヒバオア島で 人気作家と 5人の作家志望の女性たちに次々と起こる 異変…誰が残るのか?そして真犯人は誰なのか?物語は登場人物の独白で進むが、 どれも怪しく真実がわからない。語り手の罠に嵌りながら、ミステリーを楽しむ…そんな 昔ながらの読書だった。2024/01/16
stobe1904
82
【ポリネシアを舞台にしたミステリ】仏領ポリネシアのヒバオア島で有名作家のセミナーが開かれ、作家志望の5名が参加するが、次々と死体となって発見され…。口語調で日記風の語り口はクセが強く、読みにくさがあるが、そこにはミシェル・ビュッシならではの語りのワザがある。ミステリとしては悪くないと思うが、凝りすぎで面白さがストレートに伝わってこない点が残念。クリスティへの挑戦作と宣伝しているが、ポイントがズレているかな?★★★☆☆2023/12/03
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