出版社内容情報
92年の冬、南仏の名門高校で少女が忽然と姿を消した。事件に関わる秘密は巧みに封印されたはずだったが……。珠玉のサスペンス!
内容説明
1992年、コート・ダジュールの名門高校で、最も魅惑的な少女ヴィンカが忽然と姿を消した。哲学教師アレクシスと駆け落ちしたとみなされ、捜査は打ち切りに。以来25年、彼らを見た者はいない。同級生のトマとマキシムは事件に関わる秘密を抱えたまま卒業、恐るべき過去は巧みに封印されたはずだったが―。少女失踪の裏に錯綜する思惑と衝撃の結末。フランスNo.1作家が放つ珠玉のサスペンス!
著者等紹介
ミュッソ,ギヨーム[ミュッソ,ギヨーム] [Musso,Guillaume]
1974年フランスのアンティーブ生まれ。高校卒業後にニューヨークに渡りアイスクリーム売りのアルバイトなどを経験。ニースとモンペリエの大学で経済学と社会学を学んだのち、2003年まで高校教師を務める。04年に発表された『Et apr`es…』が大ヒットし、ベストセラー作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
130
人気作家が主人公かカギを握る人物役で、失踪者に絡む謎を追跡するのがミュッソの黄金パターン。南仏のリセで美少女と教師が駆け落ちしたと思われていた事件の秘密が、25年後の同窓会をきっかけに少しずつ明らかにされていく過程がウールリッチ並みのサスペンスで展開する。人の衝動と思惑と錯覚が幾重にも重なり、起こらなくてもよかった「人生の修羅場」が多くの心を縛り続けるのだ。初期作品のような目まぐるしい舞台の移動はなくなったが、それだけ次に何が起こるかとの不気味さが充満してくる。著者の作家としての巧さが一段と進化している。2021/11/16
のぶ
100
ギョーム・ミュッソは先に読んだ「パリのアパルトマン」が面白かったので手に取った。テーマは違っていたが、それなりに面白い作品だった。主人公は人気小説家のトマ・ドゥガレ。物語の語り部でもある。話は25年前にコート・ダジュールの名門高校で最も魅惑的な少女ヴィンカが突然姿を消した。哲学教師と駆け落ちしたとみなされ、捜査は打ち切られたが、何か状況に謎が残されていた。時代は現在と過去を行き交い、真実が徐々に明らかになってくる。全体を通し展開はスピーディーで、楽しませてくれた。これからの本も楽しみな作家だろう。2021/10/19
Lara
83
「10年連続No.1作家」という触れ込みで、なんとフランスで最も売れている作家、ギョーム・ミュニッツ。フランス人名に慣れておらず、男性、女性も判らず。高校創立50周年記念祭、体育館改築の知らせに、ニューヨーク在住の卒業生、作家トマ・デュガレが、南仏コートダジュールに飛んだ。その高校では25年前、女生徒と哲学教師が駆け落ちし、そのまま行方不明であった。トマ自身も関わっていた。興味深く、読み進めたが、多数の関係者が登場、複雑で、私なりに「フランス的」と思った。ちょっと考えられない複雑怪奇な仕立てと思った。 2022/08/20
stobe1904
48
【ギヨーム・ミュッソ長編】毎年1作ペースで出版のを楽しみに待っていたギヨーム・ミュッソの新作。今回はコートダジュールの名門高校出身の作家トマが主人公。25年前に同級生の女子高校生と教師が駆け落ちした事件が起こったが、2人の行方は知れず捜査は打ち切りに。トマは失踪事件の秘密を抱えたまま卒業し、25年ぶりに帰省したトマの周囲で封印したはずの秘密をめぐり不穏な動きが…。過去と現在をスピーディーに行き交う展開、連続するヒネリを繰出しながらクローズする結末、期待していたミュッソ作品を堪能してとても満足。★★★★☆2021/11/18
星落秋風五丈原
42
少年の日の過ちに戦々恐々とする大人たち。えっまた?えっまたってくらい秘密がボロボロ出てくる2022/05/23