出版社内容情報
アメリカ東部に暮らした初めての日本人、ジョン万次郎。いじめや差別に負けずに生き抜いた少年の史実に基づく物語。アメリカで大反響を呼び、日本でも読書コンクールの課題図書となった本の文庫化。
マーギー・プロイス[マーギープロイス]
著・文・その他
金原 瑞人[カネハラミズヒト]
翻訳
内容説明
鎖国をしていた江戸末期。漁に出たまま遭難し、捕鯨船に助けられてアメリカに渡ったジョン万次郎(中濱万次郎)。言葉や習慣も異なる地で、いじめや差別にくじけることなく、強く生き抜いていった秘訣は、何だったのだろう?のちに幕末日本を救うことになる少年のアメリカ青春時代を、史実をもとに瑞々しく綴った物語。「差別」や「多様性」を考えさせる本として、全米で注目された話題の書!アメリカの小中学校で教材として取り上げられた名作。優れた児童文学に贈られる、ニューベリー賞オナーを受賞!
著者等紹介
プロイス,マーギー[プロイス,マーギー] [Preus,Margi]
児童文学作家、劇作家。実際に来日しての取材や、アメリカに残る資料をもとに書き上げた初めての小説『ジョン万次郎―海を渡ったサムライ魂』が、児童文学の栄誉ある賞、ニューベリー賞オナーをはじめ、数々の児童文学賞を受賞。他の著書に『WEST OF THE MOON』(ミネソタ・ブックアワード受賞)など。アメリカ・ミネソタ州在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
89
アメリカ人が描くジョン万次郎はどんな人物だろうと興味津々。漂流の後、やっと辿り着いた鳥島での過酷な生活。アメリカの捕鯨船に助けられてからの船内での生活など、波乱万丈ではあるけど、あまりに単純に物語が進むことに少し驚きました。ニューベリー賞受賞作であると訳者のあとがきで紹介されていて納得しました。児童書だったんですね。万次郎が人種差別に負けず努力して自分の価値を高めていく様子は清々しく、多様性を認め合う姿勢を学ぶのにぴったりだと思います。最後に環境問題に触れているのも、子供への配慮が感じられました。2020/10/02
あきぽん
71
アメリカ人作家が描いたジョン万次郎の伝記。金原瑞人の訳が翻訳ものとは思えないくらい読み易く分かりやすい。以前知り合いが好きな歴史上の人物はジョン万次郎というのを聞いて、フェイントかけられた気になったことがあった。確かにその強運にはあやかりたいなあ。2019/07/21
ちゃとら
64
アメリカ人の描いたジョン万次郎。この本を読んだきっかけは、猫じゃらしおりが欲しかったから😅💦前回読んだ、奴隷少女の話と対照的。漁師の息子が遭難し、アメリカ人に助けられて、最後は日本の開国にも貢献する。絵に描いたようなドリームストーリー。なんと運の良い人だったのか。本の中のジョン万次郎は、優しく強い少年だった🙆♀️2019/07/24
かめりあうさぎ
39
初読み作家さん。児童文学作家が描いたジョン万次郎の生涯。読みやすくて面白かったです。万次郎が描いたデッサンが挿し絵で載っていてそれも楽しい。鎖国していた幕末に海難事故にあい、ひょんなことからアメリカに行くことになった万次郎が様々な差別や困難に立ち向かう姿が眩しいです。そしてなんと言っても、偏見なく彼を養子にして面倒をみてくれた船長夫妻が素晴らしいです。歴史的な背景にも巻末で触れており、満足度の高い一冊でした。2019/12/24
kawa
38
ジョン万次郎が主人公の歴史小説。アメリカの作家が執筆ということでどのように描かれるかが興味で手に取る。児童文学が専門と言う著者だけにとても読みやすくて翻訳もグッド。救助された捕鯨船や米国の地での差別に葛藤しながらも環境に順応していく万次郎の姿が読みどころ。それにしても捕鯨船のホイットフィールド船長の好人物ぶりが万次郎にとってのラッキーの始まり。そこが印象的な作品。2025/06/17
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