出版社内容情報
高性能ライフル密輸入の謎を追うハリーは、第二次大戦中、東部戦線で戦ったひとりの男にたどり着く。やがて、大戦から戦後にいたるノルウェー史の闇に潜んでいた亡霊と対峙することに…。傑作ミステリー。(解説/堂場舜一)
ジョー・ネスボ[ジョーネスボ]
著・文・その他
井野上 悦子[イノウエエツコ]
翻訳
内容説明
高性能ライフル密輸入の謎を追うハリーは、銃を手に入れた人物が、第二次世界大戦中に東部戦線で戦った男ではないかと見抜く。また、銃密輸組織の頂点に“プリンス”と名乗る男がいることを知る。一方、ハリーの同僚刑事のエッレンは、ひょんなことから“プリンス”の正体に気付いてしまい…。第二次大戦から戦後のノルウェー史の闇に潜んでいた亡霊と対峙するハリー。傑作ミステリー。
著者等紹介
ネスボ,ジョー[ネスボ,ジョー] [Nesbo,Jo]
1960年ノルウェーのオスロ生まれ。ノルウェー経済大学に進学。卒業後、就職する傍ら、大学時代から始めた音楽活動も続行し、バンドを結成。しばらく仕事とバンドを両立させていたが、やがてオーストラリアへ半年逃ける。この時初めて書いた小説『ザ・バット―神話の殺人』が「ガラスの鍵」賞を含む複数の賞を受賞、作家への道が開ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
116
過去の人間関係がとてもややこしく、ミステリだからと気楽に読んでいると置いてけぼりになるから、真剣にページをめくる。目も頭も疲れるが、それがネスボを読む醍醐味なのだ。ハラハラする終盤は、ハリーと一緒に、「ハリヴォルセン!」と心の中で叫んだ。そして、p179のハリーのとぼけた会話がツボで、こういうページが挟まれるのも、またネスボを読む醍醐味のひとつ。2021/03/04
巨峰
77
複雑怪奇なストーリー、誰が誰やらわからない、でなかなか把握が難しいが、今思っていることを書くなら、この小説の最後の方あたりは今の日本では絶対かけない小説だということですね。我が国の皇室は戦後神性を失ったと思っていたけれど、それでも、これに似たことを作家が書いて許されるとはとても思えない。それからシリーズ物らしく読者が続きを読まざるを得ない展開が残されています。はじめから細かくカット割りされたまるで映画のような小説、この作家の特徴かもしれないですね。2018/12/19
キムチ
56
上巻の謎めく喧騒から一挙に炸裂の7日間。激烈な展開。「老人」の誰がどうなってあ~なったか、思考の限界を超えた。ただ・・1942年の病棟で起きていた男女のもつれる感情と悪意、欲望が半世紀後に。。は嫌な感情として読めた。ナチもそうだけど、各国でも過去の手を洗いなおして権勢側につくという事は多々あったろうね。残った謎・・プリンス、ヴァーレル。ネメシスを読まないと。2019/06/18
NAO
54
紆余曲折の末、密輸されたライフルを使っての狙撃事件のかたはついた。だが、南アフリカからの銃密輸の件ではノルウェー側の元締めは明らかになっていないし(推察はできているが)、命を保証するとの約束で情報を得ていた南アフリカの密売人に死刑判決が下されたことで彼の家族がハリーへの復讐を企てそうな予感。3部作ということで、話はまだまだ終わらない。2024/06/14
chiseiok
40
盛り上がって来たぞっと下巻行ったら、何すかこの切なすぎる冒頭(/ _ ; )。ネスボは感情の揺さぶり上手いなぁ。そしてここから物語は加速度が付いてぶんぶん転がってゆくのですが、いかんせん北欧人名の認識がキツいーっ。いちいち巻頭の登場人物一覧確認(自分の読書史上最高回数かもw)するもんだから没入感がぶつぶつに途切れる。そんなこんなで辛いんだか楽しいんだか良く分かんないまま突入したクライマックスは…最高!のうのうと立ち回っている「奴」がどうなるのかも気になるし、北欧人名辛いけど(^^;)次も読みまっせ。2018/08/09
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