出版社内容情報
人間の深奥に迫って、心ゆさぶる作品集
賭けボクシングを生業とする男や、セックス依存症に悩む男など、カナダ気鋭の作家が心に潜む闇を描く多彩な短編集。2013年4月6日より新宿ピカデリーほかで公開、同名フランス映画の原作。
内容説明
俺は三十七歳、高校以来ずっと賭けボクシングで生計を立てている。俺たちは素手で殴り合う。ローブロー、眼球抉り、頭突き、何でもござれのオールド・スタイルだ。10カウントもなし、どちらかが立てなくなるまでやる…。拳ひとつで生きていく男の光と影をあぶり出す表題作ほか、事故で脚を失ったシャチの調教師を描く「ロケットライド」など、カナダ気鋭の作家の心の深奥に迫る傑作短編集。
著者等紹介
デイヴィッドソン,クレイグ[デイヴィッドソン,クレイグ][Davidson,Craig]
カナダの作家。別名義で出版されたThe Preserveというホラー小説がデビュー作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいちゃっぷ
11
このタイトルと表紙では、書店の平台に山積みされていても手に取ることすらなかっただろうが、ツイッターでのコメントを目にして興味を持った。これはたまに読み返したい、なかなかの短編揃い。どの登場人物も精神か肉体のどこかが欠損していて、それを受け入れようとする人、なんとかしようとあがく人などさまざまですが、どれも「痛み」を感じさせずにはいられません。なかでも一番堪えたのは「狙い撃ち」。主人公はアル中でジコチューのクソ親父だが、息子への愛情のズレ具合がなんとも言えず喉を掻きむしりたくなる。 395ページ 2015/10/11
ケン五
9
日本の小説とは根本的に何かが違う気がする。文化が違うからなんだろうか。一つ一つの物語の結末が、なじみの結末と違っていて興味深かった。面白かった。2013/06/19
たみき/FLUFFY
6
表題作を含めた8つの短編集。どの作品も主人公がどこかに悩みというか「欠陥」を抱えている。とある理由で拳がダメになったボクサー、闘犬を趣味にしている夫婦、シャチのトレーナーだった男、債券回収業の男、セックス中毒なポルノ俳優、挫折したボクサー、マジシャンを父に持つ姉弟。どれも読んでいると「痛み」を感じる。それは表面的でもあり、内面的でもあるが、とにかく痛い。読みながらずっとしかめ面してたほど。短編集ではあるが、時々前後の作品でちょっとした繋がりがあったりして、面白い発見もあった。万人にはお勧めできないが面白い2013/04/06
ハゲ
1
短編7篇と中編1篇。ボクシング、アル中、闘犬、セックス依存症など、暴力と血。 この手の小説は、最後でほっとさせるのだが、『君と歩く世界』ではそういう逃げ道は用意されていない。 主人公たちは痛みの中でしか生きていけないのかもしれない。2013/08/04
ロバーツ
0
血腥い小説。ホラー小説がデビュー作品だけあって苦手な人も多いはず。でも読み進めるうちに怪しい魅力に取り憑かれた。2017/08/26