出版社内容情報
聡明な少女を殺めた、ありえない人物とは?
7歳の少女の遺体がロブスター漁の網にかかった。胃と肺からは石鹸水、さらに50年以上も前の灰が検出され…。『氷姫』の作者が描く母と娘の愛憎物語。シリーズ第3弾!
内容説明
ロブスター漁の網が子供の遺体を引き上げた。医師ニクラスの娘、7歳のサーラだった。検死の結果、肺から石鹸水が検出され、殺人事件として捜査が開始される。指揮を執るのは父親になったばかりのパトリック、生前最後にサーラと一緒にいた少女から事情をきいたものの、浮かんだ犯人像はあまりに意外で…。小さな海辺の町の人間模様と風土も魅力的、世界で1000万部突破の大人気シリーズ第3弾。
著者等紹介
レックバリ,カミラ[レックバリ,カミラ][L¨ackberg,Camilla]
1974年スウェーデン・フィエルバッカ生まれ。エコノミストとして数年働く。デビュー作“エリカ&パトリック”シリーズ『氷姫』がヒット、続く『説教師』で大ブレイク、2005年SKTF賞「今年の作家」賞、06年度国民文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
124
なんなのだろ。パトリックの謎解きで良いではないか。彼とマーティンとアンニカ、そしてプラスアルファのチームがいい味出してる。そこに時折はいるエリカは、ちょっといらないマスタードというか…。私自身、子供もいて、世間並みに自分の両親や義理の両親との、また姉妹間のいざこざなんかもそれなりに経験してるからか、エリカの態度が好きになれず。作家さんが自分の主張をエリカにさせてるように感じさせてしまうのよね。読者が男性ならそんな所は気にならないんだろうなあ。2020/12/28
坂城 弥生
35
長かった…でも犯人の気持ちは読み手には分かるように(理解できるかは別だけど)書かれていたからストレスは少なかった。2019/10/18
icchiy
28
エリカ&パトリック事件簿 第三弾です。ミステリーというよりスウェーデンの群像劇というのが感想。長いです。でもたぶん飽きません。興味尽きないスウェーデン人たちの生活、親子関係、警察内の人間関係、欲望などが渦巻いて、それに引き込まれるから。そしていつもながら事件の背景にある古い時代の物語が並行して差し込まれて、現代につながってきます。リスベットサランデルはでできません。なので暴力的な解決もコンピュータ関連犯罪も出てきません。それでもこの物語が気に入ってしまう不思議さがあります。まだまだこのシリーズ読みます。2021/03/28
Hugo Grove
21
二冊本を読んだ読後感。ヴォリュームたっぷり。邪悪な女の人生記。妊娠、出産、子育て、大変なんだろうな。親ってただただすごいな。2017/06/29
kyoko
19
長いスパンの壮大な物語。ここもあそこもあやしげな人たちがうごめいていて、どこがどうつながっていくのか、大波小波が大きな渦となっていく。エンディングが近づくにつれ、交響曲の高まりが鳴り響いているようだった。しかし世の中、いかに醜い人と善な人、強者と弱者が隣り合って生きているのか。自分を守るとはどういうことか。とにかく濃い話だった。このシリーズ、3冊続けて読んだが、ちょっと口直しが必要な気分。もちろん次作も読むけどね。2021/04/20