内容説明
夏の朝、洞窟で若い女の全裸遺体と朽ちた古い遺体が2体見つかった。休暇中のパトリックだったが、妊婦のエリカを気遣いながらも捜査を指揮することに。検死の結果、新旧遺体は二十数年を挟んで全く同じ方法で惨殺されたことが判明、捜査線上に今は亡きカリスマ説教師の呪われた一族が浮上し…北欧の海辺の小さな町を震撼させた猟奇的殺人事件を作家&刑事が解決する大人気シリーズ第2弾。
著者等紹介
レックバリ,カミラ[レックバリ,カミラ][L¨ackberg,Camilla]
1974年スウェーデン・フィエルバッカ生まれ。エコノミストとして数年働く。デビュー作“エリカ&パトリック”シリーズ『氷姫』がヒット、続く『説教師』で大ブレイク、2005年SKTF賞「今年の作家」賞、06年度国民文学賞受賞。1970年代世界的ベストセラーとなった同国の“マルティン・ベック”シリーズを凌ぐとも評され、海外でも30カ国以上で刊行、テレビドラマ化もされて、映画化も決定。全世界でシリーズ500万部を売り上げるメガヒットとなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
401
デビュー作『氷姫』に続く「エリカ&パトリック事件簿」の第2弾。前作よりも一層に充実した構想と仕上がりになっている。警察小説なのだが、前作では事件捜査にとっての夾雑物に思えた要素も、今作では主人公の心情や行動とより有機的な関連を持ち得ていて、それらが小説世界の豊かさとして機能している。もっとも、こちらが幾分慣れたせいもあるかもしれない。事件そのものは多様な意味において陰惨である。ミステリーとは言っても謎解きにではなく、人間の本質の一端、あるいはその背景の社会性を描き出すことに主眼が置かれた作品。2021/01/18
ケイ
112
エリカ&パトリックじゃなくて、パトリック事件簿だよね、これは。犯人がなかなか分からないうえに、被害者がこれ以上出ないかとハラハラされられ…。やっぱり北欧ミステリは、女性に容赦がないなと改めて思う。エリカは性格悪いのが目立った。2020/12/25
miri
49
スウェーデンミステリー、前作に引き続き刑事のパトリックと妻のエリカのコンビが主人公。若い女性の死体が見つかり、その周囲には古い骨が散らばっていた。謎めいた設定ですが、複数のエピソード、多くの登場人物が乱立し、焦点がわからないまま突如終盤、途轍もないスピードで解決。終盤は面白い、途中のエピソードは次回作で回収するのでしょう。スウェーデンのおおらかな来客対応が文化の違いを表していて興味深かったです。2024/03/04
吾亦紅
31
シリーズ2作目。前作は主に作家エリカが事件を解決していたが、今作は夫であり刑事のパトリックが主役の警察小説。事件は凄惨であり真犯人と真相は最後までなかなか判らず、刑事パトリックと同じように袋小路に立たされた。悲しくも不幸な一族の物語だった。舞台であるスウェーデンのフィエルバッカの写真を時折検索しながら愉しんだ。質量共にずっしりと読み応えあり。2021/10/31
Fondsaule
25
★★★☆☆ 北欧ミステリーっていいうか、エリカとパトリックの家庭事情満載みたいな感じで、そっちが気になっちまう。 (夏の話は夏に読みたい)2022/08/12
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- 和書
- ごめんやさい