集英社文庫
海賊と刺繍女

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 573p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087606065
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ロンドンで手芸品店を営むジュリアは、5年越しの不倫相手に別れを切り出され、その上誤まって渡された古書を巡り、危ない事件に巻き込まれていく。それは、その本『お針子の喜び』に驚愕の史実が封じ込められていたからだった。1625年、英国の港町から美少女がバルバリアの海賊に攫われ、白人奴隷として苦難の航海の末、モロッコに売られていく。彼女は刺繍の腕を見込まれ、生き延びていき…。

著者等紹介

ジョンソン,ジェイン[ジョンソン,ジェイン][Johnson,Jane]
イギリス・コーンウォール出身。編集者としてトールキンの作品等を刊行、後、映画『ロード・オブ・ザ・リング』のビジュアル本を執筆し、ベストセラーとなる。作家として、児童向けファンタジーを3作、刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ざるこ

33
手芸店を営むジュリアは不倫相手から古書の刺繍図案「お針子の喜び」をプレゼントされる。子牛革の滑らかな表紙を捲ると図案の余白にはびっしりと文字が。それは400年前の本の持ち主キャサリンが日記の如く書き込んだもので驚きの歴史が明らかになる…。描かれる問題は史実でもあるよう。白人の奴隷、海賊の悪行。ヨーロッパの中でも宗教が絡めば諍いは絶えない。神をなんだと思ってんだ。恐怖の航海にハラハラ、ロマンスもありとってもおもしろい。ただレイスとキャサリンが惹かれ合う感じがあんまり伝わってこなくて残念。ロバート悲惨すぎる…2023/07/10

Yoko

15
17世紀英国から連れ去られモロッコに売られた白人奴隷。触れたことのない史実と現在とが不思議な縁で結ばれた物語が私をどっぷりその世界に浸らせてくれた。17世紀のキャットも現代のジュリアもそれぞれの時代で障害に阻まれながら現状に満足せず何かを変えたいと強く思っていて、女性として共感を覚えた(ドラマティック過ぎるけどw)。古い本を介して繋がった二人の人生、選択は大きな意味でリンクし両輪として物語の強烈な駆動力となっている。そして刺繍や図案にそれぞれの生き様が投影される様子はオリジナリティにあふれ感嘆させられた。2015/08/25

志波昌明

10
映画のような海賊を想像していたら、史実に基づいた話だった。17世紀のイギリス。モロッコからやって来たイスラム教徒の海賊に刺繍が趣味のキャサリンはさらわれてしまう。その女性の手記を現代の女性ジュリアが発見する。2人の女性の生き方や恋愛が絡んで面白かった。イスラム教徒の習慣や思想も丁寧に描かれていて、初めて知ったことも多い。刺繍や北アフリカの描写も美しい。2017/01/15

choco

9
最近の中では別格で難解。出てくる時代背景やらパーツなどいちいちググっては読む、の繰返し。じゃないとイメージ浮かばず字が滑って行く…。交錯した時代と主人公達をうまく絡めて物語は進んで行きますが、17世紀、厳しい時代なんですね。ひどすぎて読むのがツラい。なんと言ってもロバート、あなたは本当に勇敢で気の毒な人でした(泣)あぁ、でもモロッコには、ぜひ行ってみたくなりましたね!2016/03/04

みこと

8
面白かった。あっという間に読んでしまった。刺繍、ロマンス、海賊好きにはたまらないかも。海賊に囚われ故郷から遠く離れたモロッコへと連れさられたキャットと、彼女の手記を約400年後に読むことになるジュリア。似た境遇といえなくもない2人の過去と現在が絡み合い、誰も知らなかった驚愕の歴史が明らかに…。ロマンス要素もたっぷりで思わずニヤけてしまったけど、カシムとイドリスは随分簡単に惚れたもんだなぁと思ってしまう。一番勇気と男気があったのはロバートだな。最後まで哀れすぎるけど。マッティを心から愛せたらよかったのに。2019/12/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/600236
  • ご注意事項

最近チェックした商品