内容説明
娘を誘拐したと告げる一本の電話。最悪の雪嵐のなか、母スーは誘拐犯の命ずるまま車を全速力で走らせる。エスカレートする奇怪な要求、明かされる母の禁断の過去、忍び寄る殺人鬼の影。車内では、生き返る冷凍ロブスター、消えるスーの古傷の痕など、怪異な現象が次々と…。母は呪いを解き、娘を救い出せるのか?一夜のうちに展開するノンストップ・ホラー。未曾有のスリルがあなたを襲う。
著者等紹介
シュライバー,ジョー[シュライバー,ジョー][Schreiber,Joe]
1969年ミシガン生まれ。ミシガン大学卒業後、書店員、法律事務所の事務員など様々な職業につきながら各地を転転とする。現在はMRI専門の放射線技師として働いている。『屍車』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
21
80年代のホラー映画の原作のような作品。正直新味はなく、ただただ押し寄せる緊迫感だけで読ませようとするため、決してつまらなくは無いが、だからどうした感もやたらとつきまとう。それにしても翻訳タイトルはもう少しセンスのあるものにならなかったのか、直訳だと「追跡する死」か、まあこれもよくはないが。2010/09/26
うたまる
2
「おまえのような現実主義者は見たものを信じるんだ」……ホラーというよりパニック小説という感じかな。中盤くらいまでは結構楽しく読めたが、ストーリーの背骨が見え始めると段々醒めてくる。原因は私がリアリストであるためで、ファンタジー好き、オカルト好きなら問題ないかもしれない。他に気づいたことと言えば、これがそのまんま映画になりそうってこと。心理描写よりも映像化を意識した書き方で、洋モノでは最近この手の本が多い。2012/11/07
No.7
1
1歳半の愛娘が若いベビーシッターと共に誘拐されたシングルマザー!娘を助けるために誘拐犯の命令に従う他無い!電話口から指示されるまま雪の夜道を車で走る!道中次々に超常現象が起きる!という話で、面白い成分より気が重くなる成分が高い作品だと思いました。2019/06/23
よしだ まさし
1
ジョー・シュライバー『屍車』集英社文庫を読了。 1才になる娘が誘拐され、誘拐犯から命じられた奇怪な要求に従い、指定されたルートで時間内に車を走らせることになるスーザン。目的地まで一直線ではなく、いくつもの町を経由するジグザグのルートを走らなければならないのはなぜなのか? そして、いくつもの町を通過するスーザンに襲いかかる奇怪なできごとの数々。娘のベビーシッターの遺体が車の中に置かれていたり、冷凍されたロブスターが生き返ったり、体にあった古傷がいつの間にか消えていたり。 なんとしてでも時間内に目的地に辿り着2014/04/10
三門 優祐
1
タイムリミットサスペンスというには、全体的に主人公を追い込む要素が弱い。母性愛ガチ押しと見せて結構開き直っちゃうし。儀式ネタは、まあ、ネタですよね。2010/05/18