内容説明
1904年10月、若い男女がアイルランドを捨ててヨーロッパ大陸へと駆け落ちした。ジェイムズ・ジョイスとその妻ノーラである。深く結びついた夫婦の絆…ノーラこそは天才作家の創造の源であった。2人の子供を抱えた波乱に満ちた外国での生活、そして、ジョイスの芸術的野心の犠牲となった一家の愛と哀しみ。1人の女性の真実を描いて、世界8ヵ国語に訳された伝記文学の傑作。
目次
第1部 リリー(フィン王の国からの脱出;男殺し ほか)
第2部 バーサ(シニョーラ・ジョイス;聖母子 ほか)
第3部 モリー(第二の亡命;芸術家たちとモデルたち ほか)
第4部 アナ・リヴィア(進行中の狂気;チューリッヒへの脱出 ほか)
著者等紹介
マドクス,ブレンダ[マドクス,ブレンダ][Maddox,Brenda]
アメリカ生まれ。ハーヴァード大学で英文学を学んだ後、1960年よりイギリスに在住。「エコノミスト」の女性記者を経て、現在は作家・ジャーナリストとして英米の新聞や雑誌、さらにはラジオやテレビなどでも活躍している。本書はこれまでに8カ国語で翻訳出版され、アメリカでロサンゼルス・タイムズ賞、フランスで優秀外国図書賞を受賞。’94年にはD.H.ロレンスとその妻フリーダの伝記The Married Manでウィットブレッド賞を受賞している
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