内容説明
アフリカの大草原に何億という獣がいて、それぞれがふんをするはずなのに、大地がきれいなのはなぜか。それは、スカラベをはじめとするふん虫の仲間が、あっという間に処理してしまうからである。この虫たちは、自然が循環していることを、見事に見せてくれている。ツチハンミョウの仲間は、何千もの卵のうち、ごくわずかしか成虫になれない。神秘とスリルに満ちた生態を解明する。
目次
1 ふしぎなスカラベ(アヴィニョンの五月;スカラベ・サクレ;オオクビタマオシコガネ;ヒラタタマオシコガネ;アシナガタマオシコガネ ほか)
2 ツチハンミョウのミステリー(スジハナバチヤドリゲンセイのなぞ;ツチハンミョウの大冒険;過変態という変身術)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
62
『昆虫記』は以前から読みたいと思っていました。この巻で取り上げられる昆虫はスカラベをはじめとするふん虫と、ツチハンミョウのなかま。同じ系統の虫でも、卵の産み付け方、時期、巣の作り方などその生態は一つ一つ違うこと、そしてそれを調べようと粘り強く研究し続けるファーブルの根気に感服します。スジハナバチに寄生するツチハンミョウの仲間の奇妙な生態にはただただ目を見張る思い。以前見たアザミの花に付いた無数の小さな虫はこれなのか?春になったら観察してみたいです。2024/01/25
ひよこまめ
17
ふんを転がして巣に運び、食料とする。そのくらいしか知らなかったので、ふん虫といっても種類によって巣の作り方が違うなんて思ってもいなかった。生態を調べるためファーブル先生が行った実験の数々に、分かりやすいイラスト。まるで自分で実際に観察しているように感じられる。”梨に似た形の”「なし玉」やソーセージなど食べ物の名前で、ふんの形状を表現していることに複雑な気持ちになったけれども想像しやすかった。虫の世界って面白い。2014/10/14
放蕩長男
9
フランスの博物学者ファーブル博士の「昆虫記」を、日本人でもわかりやすいように再構成したシリーズの一冊目です。私、虫は苦手です。虫図鑑とか、開くだけでも鳥肌が立ちます。何を隠そう、蝶ですら苦手なのです。そんな私は、大型書店でこのシリーズのフェアを見て思いました。「面白い虫の本を読んで慣れていけば、虫嫌いも克服できるんじゃね?」そのときは思っただけでしたが、後日別の書店で売られているのを見て、大人買い。覚悟を決めて、いざめくりめく昆虫の世界へ!・・・やっぱり、鳥肌が・・・2016/08/05
ソラ
4
内容(「BOOK」データベースより) アフリカの大草原に何億という獣がいて、それぞれがふんをするはずなのに、大地がきれいなのはなぜか。それは、スカラベをはじめとするふん虫の仲間が、あっという間に処理してしまうからである。この虫たちは、自然が循環していることを、見事に見せてくれている。ツチハンミョウの仲間は、何千もの卵のうち、ごくわずかしか成虫になれない。神秘とスリルに満ちた生態を解明する。 2010/04/21
HITO
3
子供のころに絵本で読んだ昆虫記、改めて文庫で読み直す。面白い。ファーブルは偉大だ。昔はスカラベって名前知らなかったな。フンコロガシで覚えてた。2012/08/01