内容説明
「幸福だから笑うわけではない。むしろ、笑うから幸福なのだと言いたい」人間の心は外的条件に大きく左右される。とすれば正しい判断には意志が必要である。微笑んでみてごらん―幸福の本質が見えるから。ドイツ的観念哲学ではなく実践的な幸福論として、夫婦、死、仕事etc…を説くフランス哲学者アランの優しさあふれる語録。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
130
「あまり高いところを狙わない説得術」。「不機嫌に対して理屈をこねあげてはいけない。椅子を差し出してあげればいい」。発話と同じ次元に原因があるはずはなく、いくつかの原因のうちの一つをあげつらってもいけない。原因の一つをまず解決してみて、真因の一つかどうかを確かめる。故障木解析(FTA)の手法と同じかも。解説・年譜:白井健三郎、鑑賞:清水徹。ナツイチ2013。2013/10/12
ムッネニーク
116
84冊目『幸福論』(アラン 著、白井健三郎 訳、1993年2月、集英社) 20世紀前半に活躍したフランスの哲学者アランの、幸福に関する「語録(プロポ)」93編が収録。1925年に初めて出版されて以来、今に至るまで読み継がれている名著である。 思索ではなく行動にこそ幸福は生まれる。運命などは存在せず、意志の力こそが未来を切り拓く。前向きに物事を捉える。自由と楽しさを最優先するアランの思想はシンプルだが力強く、現代に生きる我々にも活力を与えてくれる。 〈解きほどけ、解放せよ、そして恐れるな〉2023/10/04
扉のこちら側
59
初読。2014年1169冊め。内容の堅さとこのほっこりした表紙のギャップが微笑ましい。心穏やかに生きたい。2014/12/22
あーさん☆GWは墓参りをハシゴしました。暑くてバテました。
44
字が小さい(¯―¯٥)2020/08/30
きなこ
29
とても参考になった本。特に「旅行するとは、一度に一メートルか二メートル歩いては立ち止まり、同じものの新しい面をふたたびながめることである。ほんのすこし右か左へ行って腰をおろすと、すべてが変化し、百メートルも歩いた以上にずっと変化するということが、よくあるものだ。」という文章が印象的だった。私は旅行といったら様々な観光名所を巡るものを思い浮かべてしまっていた。しかし、新しいところへ行かなくても普段自分が見ている景色もじっくり眺めれば新しい発見があり、それも旅行であるという考えが新鮮だった。2013/11/28