内容説明
通訳を夢見る下宿屋の元気娘、ミチコは学園紛争で揺れる大学生活に絶望し、不思議な縁で競馬と出会い、何と競馬新聞に就職。やがて取材中に知り合った吉永正人騎手と母の反対を押し切って結婚。人生の転機にめぐり合ったゼンマツ、ハイセイコー、そして三冠馬ミスターシービーなど名馬の思い出をからめてえがく劇的な競馬青春奮戦記。大宅ノンフィクション賞受賞作。
目次
1 ミチコ、競馬に熱中(学生ホールで初めてダービーを見る;インドネシア語につまずき、暗雲漂う;競馬場に行こうよ;灰色の馬、ゼンマツに夢中に;競馬記者に猛烈アタック ほか)
2 ミチコ、ついに競馬記者になる(「勝馬」にめでたく入社;男性記者に負けてはならじ;競馬場記者席でのよくある風景;女性記者、ローカル競馬へ初出張;退職、今度は「日刊ゲンダイ」へ ほか)
3 ミチコ、競馬騎手と結婚へ(ジョッキー・インタビューで大ドジ;「仲よし会」の騎手仲間たち;鹿児島へ、名馬コダマを訪ねて;結婚費用を生んだハナ差の激戦;ついに競馬記者を断念する ほか)
4 私は騎手の女房(「美浦トレセン」への大引っ越し;子供たちを引き取ろうと断然決意;減量の苦しみを目の当たりに;騎手は危険な職業;なかなか勝てなかったモンテプリンス;三冠馬誕生、そして私の競馬は ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MAXKAO
4
吉永みち子の出世作ではあるけど、読まずにいましたが、ゼンマツがきっかけということで今更ながら読むことに。本書の内容もそうですが、私が唯一競馬場で見たレースのゼンマツのレースぶりが目に浮かび本当に懐かしかった。2019/12/21
ちゅんさん
2
自分が競馬好きということを抜きにしてもすばらしい作品だと思う。一気に読んでしまった。なかなか手に入らなかったが読むことができて本当に幸運だ。2017/01/28
kitakita
2
目的を決めたら猪突猛進で何事にも当たっていく著者の姿勢には一種爽快感があり、ミスターシービーとの出会いも必然のような奇跡にも感じられます。ただ、その後のことがどうしても引っかかってしまう。当事者間には色々あったんでしょうけど…2016/01/15
PINGU
1
吉永みち子さんと競馬との経緯が読みやすい文章で綴られています。2021/12/29
銀木犀
1
騎手と結婚している人だとは知っていたけど、自分は初婚、相手は子連れの再婚で、結婚するまでにこんなドラマがあるとは知らなかった。女性が業界にあまりいなかった時代に競馬記者になってしまうバイタリティもすごいし、好きな馬に出逢えてその馬が出世し、その騎手と結婚してしまうのも強運だけど、それだけではないなあと思った2010/12/21
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