内容説明
小田島中学の教師と父母の親睦会“小田島会”の一行１３人が、箱根路を旅行中、次々と惨殺されてゆく。登山電車で、ケーブルカーで、ロープウエイで…。所轄署の懸命な捜査によって浮かぶ意外な犯人像。その動機は虚を衝くものだった…。現代社会が抱える悩みを背景に描く著者会心の書き下ろしミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamakujira
6
箱根山の「山」に惹かれたものの、まあ予想通り、箱根山というのは山岳じゃなくて箱根地域を表してるだけだった。渓流で釣り師が発見した遺体は、謎の生物に食害されていた。山中では凌辱された女性の遺体が見つかった。捜査が追いつかないうちに、ふたたび強姦殺人が起こり、電車内では毒殺事件、さらにケーブルカーで射殺事件と、箱根は殺人の坩堝と化す。事件発生に応じてヒントが増えるからミステリ要素は薄くて、２時間ドラマみたいな展開だな。火サスと違うのは、崖の上で犯人を逮捕できなかったところか。昭和６２年発行。 （★★★☆☆）2016/06/18
