内容説明
そんなに安全で便利だというのなら東京に作ればいいじゃないか。新宿西口に建ててみたらどうだ!過疎の浜の人は死んでも仕方ないというのか。チェルノブイリ事故で一層はっきりした原発の危険を最新データを駆使して説く衝撃のテキスト。人類の安全と代替エネルギーの根本問題を、豊富なイラスト、写真を元に鋭く抉るノンフィクションの話題作!
目次
序章 戦慄の地球は回る
第1章 知られざる原発
第2章 大事故の恐怖
第3章 事態は静かに進行する
第4章 デッド・エンド
終章 東京に原発を
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
86
「東京原発」という映画を観た。この本とは関係ないが映画の中で語られる原発に関することはこの本に書かれていることとそう変わりないと思った。なぜ日本に原発が必要なのか、原発に変わるエネルギーと比較するとどうなのか、海外での実情、核燃料のこと、そして原発にとって何が危険なのか。この30年くらい前に書かれている本にもやはり地震の怖さ(格納庫が破壊されて放射能が放出される、電源喪失による冷却ができなくなりメルトダウンを起こすこと。実際に3.11で福島に起こったことは起きるべくして起こった。想定外などではなかった。2017/01/14
i-miya
62
2014.02.17(02/17)(再読)広瀬隆著。 02/17 (カバー) そんなに安全なら東京に原発をつくればいい、新宿西口にどうだ。 過疎の人死んで仕方がないというのか。 チェルノブイリの事故で一層はっきりした危険、最新データで。 (解説=野坂昭如) 電気抜きの明け暮れ、考えにくい。 鉄と同じく、なくても死なないが、大混乱起こるであろう。 電気の場合、停まったら終わり。 原子力発電は以前の軍隊に似ている。 発電、水力、火力、原子力。 2014/02/17
James Hayashi
33
地震や台風などは逃げることができず、生きていく上でやむを得まい。しかし原発の存在は怪しいものであり、我々が存続の選択をできるものである。原発は技術の結集であるが未完(処分法)のものである。見切り発進であり、対策を立てられず多くの国が撤退しているのが現状。86年の著であるが、東日本大震災を経験し、リアリティーが増している。東京に言及しているが、日本には必要ないものである。2019/09/24
団塊シニア
31
40年前の作品であるが、筆者の反原発に対する思いが伝わってきます。「利権をめぐる世界のなかで原子炉は静かに暴走してる」という言葉は福島第一原発事故以降も変わらない。2021/03/09
しげ
24
市立図書館の入り口に「寄贈感謝」と収益金が数万円、新たな図書の購入に充てますの貼り紙、「持ち帰り自由ではなかったんだぁ…」と思いながらカートの中から発見した本書(だから図書館通いはやめられない)1986年出版、手に取り館内で拝読、よくもまぁ~出鱈目な事故確率😧2000年に一度?600年に一度?科学的な算出根拠が不明…チェルノブイリ、スリーマイル事故後の出版で、事故検証も興味深い記述が多い、私は電気に大依存していますので「原発反対」などとは決して言いません…もっと真面目にやって欲しいそれだけ 2022/06/16