出版社内容情報
「この世ならざるもの」を招き寄せ、日常を異化し、聖化し、荘厳する。〈かざる〉という営みには、私たちの心をざわめかせる不穏な力がそなわっている。霊威を放つ帯、無限の創造性を湛えた一条の紐、あるいは色や、香りや、音や、味──美術・工芸はもちろん、ありとある領域に分け入り、〈かざり〉の術式を闡明する。
内容説明
「この世ならざるもの」を招き寄せ、日常を異化し、聖化する。“かざる”という営みには、私たちの心をざわめかせる不穏な力がそなわっている。帯が放つ霊威、一条の紐が湛える無限の創造性、神に献じられる造り花の色の鮮麗。あるいは、空間を荘厳する香り、聖なる時空を現出させる音、水のもつ生命力を引き出す懐石の味―美術・工芸はもちろん、ありとある領域に分け入り、“かざり”の術式を闡明する。
目次
組紐―はじまりの紐
座敷飾り―かざる方程式
供花神饌―聖なる奇観
紅―赤の蕩尽
香木―見ることも書くことも叶わぬかざり
鼈甲―鼈甲は眼で舐めろ
帯―神々を招く帯
茶室―黄金の仮想現実
薩摩切子―ガラスの剛毅
変化朝顔―奇想の花
結髪―髪を制するかたち
料紙装飾―光ふる紙
表装―再創造としての表装
刀剣―武士の魂は「おかざり」か?
音―音の祭り
螺鈿―本質としての表層
水引折形―水引に張りるめる力
ガラス―光を封じたグラス
和食―懐石にしぶく徴
かざる日本―かざりの働き
著者等紹介
橋本麻里[ハシモトマリ]
日本美術を主な領域とするライター、エディター、公益財団法人永青文庫副館長。金沢工業大学客員教授。神奈川県生まれ。国際基督教大学卒業。新聞・雑誌等への寄稿のほか、NHKの美術番組などを中心に、日本美術の楽しく、わかりやすい解説に定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六点
アキ
yamahiko
ゆう
クサバナリスト