感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くり坊
1
まえがきに「山はわたしにとって、ものごとを考える私の書斎であるといってもいい。東京にいるときは、煩雑な日常に追われ、ゆっくりと自分自身を振り替えてみるいとまもない。しかし、私は山に帰ると、心からくつろぎ、思索し、さまざまな夢に思いを馳せることができる」とあった。いったい、彼の本を「読書」という煩雑な日常に追われて、まるで追い立てられるかのように1冊1冊に目を通している自分と正反対の人格が、そこにはあった。彼は「山」が自分の「書斎」であるという。わたしには自分の「書斎」がないことに気が付かされた。2024/12/15
キミ兄
1
「ハセツネ」こと長谷川恒男のグランドジョラス征服記。彼の一挙手一投足に息を呑む。彼が登山家を目指した経緯なども、その肉声で語られている。名文。☆☆☆☆。2015/11/25
TAKAMURA
0
長谷川さんは、やっぱりすごい人でした。ただただ、それだけです。2015/09/21
onoyihc@灯れ松明の火
0
冷静。
なおぱんだ
0
長谷川は、マッターホルン、アイガー、グランド・ジョラスのアルプス3大北壁の冬季単独登頂に世界で初めて成功した登山家です。その後はヒマラヤの各峰に挑戦し続け、'91年に雪崩に巻き込まれて遭難死しました。高峰を征服するために登るのではなく、山を愛し、山に抱かれながら、一歩一歩着実に山頂を目指す。山に“登らせてもらう”という共存意識。それは山の恐ろしさを知った者だけが知る防衛本能なのかもしれません。2014/11/01