内容説明
東京を引き払い、北海道・下川町に家を借りた。崩壊寸前だが一軒家、しかも家賃は東京の青空駐車場よりも、いやひと月のタバコ代よりも安い!愛犬ウッシーとともに、水道もウンコも凍る零下二十度をしのぎ、ヒグマを警戒しつつ裏庭で山菜を採る。『ウッシーとの日々』で人気の漫画家「はた万」こと、はた万次郎が綴る自由で不便で爽快な田舎暮らし日記。
目次
ウッシーとの日々―春・夏・秋・冬
さよなら東京
ロシアン・ルーレット・トイレ
家賃が突然半額に!
一の橋小学校児童諸君と大交流
水道を凍らせてしまいました
謎の移住者ぞくぞく発見
身も心も町も硬直化!!
はじめましてとサヨウナラ
冬のような春〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
115
東京で漫画を書いていた作者さんが、心機一転?北海道の決して都会とは言いがたい極寒の地「下川町」(※スキージャンプ葛西選手の出身)に移住するお話です。私自身、何度も下川町はもちろん近くの名寄や美深にも訪れたコトがあるので、風景をイメージしながら読めました。時代的に90年代前半の話なので、古さを感じずにはいられませんが、一匹の犬「ウッシー」とのびのびと悪戦苦闘しながらも楽しく過ごす作者さんのライフスタイルに、ある意味'ロマン'を感じました。田舎あるあるなネタも出て来て、北海道感満載?な微笑ましい一冊でした。2019/07/05
山猫
9
ステイ先のホテルの部屋で読むには丁度いい。
may
6
数千円で借りた家の中で、テントで就寝、お風呂は壊れたまま、トイレは崩れかけ。地元の人の素朴さより、著者のおおらかさが際立つ、田舎暮らし読本。面白いです。2010/12/06
いろは
4
【学校図書館】漫画の『ウッシーとの日々』同様、気取りのない文章で日々の暮らしを綴っている。不便そうだし大変そうだと思うのだけれど、毎日を気ままに楽しんでいるのがよくわかる。自分に正直に生きている感じがするところがとてもうらやましいと思う。2018/03/15
うたまる
3
「昼ごはんも食べてけば?」「昼ごはんもごちそうになると、晩ごはんもごちそうになってしまいそうで…」……漫画家の著者による1年半に亘る北海道移住記。自然は厳しくもスペクタクル、人はおせっかいだけど牧歌的。私も著者同様、人とわいわい過ごすよりも一人で十分楽しい質だから、正直羨ましくて仕方がない。但し、30代前半の著者の青臭い文明批評は余計。50代の今読み返せば赤面するだろうに。「ものも人もぎゅうぎゅう詰めの都会と対照的な田舎で、花や動物の存在感がやたらと大きく感じる」、これくらいなら共感できるんだけどね。2014/12/14