内容説明
横北医大の医局から命じられて6ケ月間、日陰山際病院へ長期出張。まだまだ医者の半熟卵の頃だ。それから5年後、虎姫病院に8ケ月間。何人もの患者さんを受け持ったこともないし、自分ひとりで判断したことがない。大腸にバリウムを入れる注腸に、大失敗。とつぜん爆発、白い液体が散乱。「汚ねえ」とも叫べず、「大丈夫ですよ」と冷静に。―失敗と戸惑いの、出張病院時代を描くエッセイ。
目次
荒野の病院
鬼のいぬ間に
初めての外来
朝のカンファランス
折れ曲がらない封筒
血糖値101の謎
おばばの胃炎
検査の日々
動かない人
ゴルフ大会の寒い朝〔ほか〕