内容説明
失恋の痛手もまだ癒えない知可子は27歳のOL。予定のない週末、偶然に会った同僚の有季から彼氏と紹介されたのは、知可子を振った張本人だった。レンタルビデオ店で出くわした男を仮の恋人に仕立てあげ、その場をしのいだ知可子だが、皮肉な恋の運命が回りはじめる―。知可子と、彼女を巡る女たちそれぞれの愛の選択、恋の行方は?迷い悩みながら、ひたむきに恋する女たちの姿を描く長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星群
32
もし、自分が思ってもない時に、恋人から別れを告げられたら、どんな気持ちになるんだろう、それからをどう過ごし、どう忘れるんだろう。彼女の場合、その別れた恋人が、同期入社の友達と付き合い出したんだから、尚更、やってらんない。27歳、仕事もやり甲斐のあるものにしたい…。選択の時なんだろうな。…登場人物には、今一共感出来なかったけど、元彼は、最低過ぎでしょ…。2013/07/07
大陸
17
とても面白かったです。唯川さんの恋愛小説は、暗くならず、夢中になれます。恋愛は人それぞれだなと思いました。何かを得るために、何かを失っても、自分が幸せだと思えるならそれが1番なのかな。2021/08/06
takaya
17
仕事を持っている女性たちの恋愛物語。どこにでもありそうな恋愛と、その縺れを題材に、唯川恵さんは、見事に女性の心理を重層的に描いています。最後には、困難を覚悟で自分の心に素直に生きる決断をする女性たち。たくましいな、と思います。2020/05/05
さおにゃん
13
読み始めはなんだかトレンディードラマを観てるみたいだった😂出逢い方とかそんな偶然あるかーい❗️って出来過ぎな展開に突っ込みながらも知らぬ間に物語に吸い込まれてました。終盤ちかこと徹のすれ違いに切な過ぎて題名のまんまやないかー😭と嘆くもラストは予想外な展開で面白かった😊結果、恋愛っていいですね😍2020/06/10
湘子
13
知可子に思いっ切り感情移入し楽しみながら一気に読み切りました。慎二に未練を残しつつも最後には吹っ切り、新しい恋人のもとへと収まって自分のことのようにほっとしました。唯川恵さんの小説っていつもドラマを観ているかのように情景が頭に浮かぶんですよね。これもそうでした。ハラハラドキドキな擬似恋愛したい方にオススメ。2012/10/18