集英社文庫<br> 猛き箱舟〈上〉 (〔新装版〕)

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集英社文庫
猛き箱舟〈上〉 (〔新装版〕)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 616p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087486360
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

あの「灰色熊」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。彼に認められた正次の前には、血と暴力の支配するアフリカの大地が開けた。その仕事は、砂漠の小さな鉱山を、敵の攻撃から守ることだった―人の世の地獄、野望と絶望を謳いあげた大ロマン。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みやこ

84
望んで飛び込んだ血と暴力の世界。その男には思想も矜持も守るべき者もなく、燻るのは享楽的な野心だった。革命のために命がけで戦う者達には意味不明すぎただろう。灼熱の砂漠での作戦行動。そこで受けた手酷い裏切り。男が自らを裏切った相手をただ恨むだけの復讐心に燃え滾ったのなら、些か興ざめだったかもしれない。頼まれもしないのに危険に足を踏み入れたのは彼自身の意思だから。だが、自らの行動の結果と辿るべき運命を受け入れた上での「血の匂いのぷんぷんする大きな貸し」この台詞はぐっとくる。次巻で男がどう化けるのか。気になる!→2017/05/29

ゆいまある

54
初船戸与一。そして多分最後の船戸与一。大作である。兎に角暑苦しい。20代のチンピラが裏社会の大物に憧れて舎弟になり、西サハラで鱗の利権やら戦争やらに巻き込まれる話(多分)。忠義を尽くすみたいな価値観が性に合わないのと、「!」多様のテンション高過ぎる文体が疲れるので流し読み。酒も煙草もやらないので行間から漂う葉巻と酒の匂いが辛い。殺し合いも読むのが苦痛。クドい。読むの止めたい。狼犬は落ち着きないので盲導犬にはなれないし、ウイスキーで消毒はできません。小型カラシンはエンゼルフィッシュと同じ水槽で飼えません。2019/07/07

ひよこ

49
非合法的な活動を専門としながら海外に進出している企業から守護神と呼ばれる隠岐浩蔵に憧れる香坂。隠岐の配下に加わり、日本企業が所有する鉱山を死守するためにモロッコへ赴くが、まさかまさかの窮地に・・・。上巻では戦闘シーンはほとんどないけど、ピリピリとした緊張感がこちらに伝わってくる。なぜ遠く離れたモロッコのことをこんなにかけるのでしょうね?舟戸さんは絶対向こうで一度は戦争に加わってるでしょ(笑)冒頭の隻腕の死霊にような男とどう繋がるのか、早速下巻へGO!2018/03/04

サンダーバード(読メ野鳥の会怪鳥)

44
読友さんに刺激され実に久し振りの船戸さん。ページを捲る手が止まらないとは正にこのこと。1ページ目を捲った瞬間から冬の南アルプスの緊迫した追走シーン。プロローグから一転して、舞台は灼熱のサハラ砂漠へ。「灰色熊」こと隠岐に率いられた香坂のミッションは、日本企業が持つ砂漠の燐鉱山をゲリラ組織から守ること。守るのは精鋭揃いとはいえ寄せ集め感があり、一癖も二癖もありそうな僅か9名の傭兵のみ。迫りくるゲリラは重火器を揃えた一個中隊250名。うわー、どうなるんだ、これから?気になってしょうがないです。いざ下巻へ!2014/09/07

再び読書

42
大した目的とは感じられない若者の自己欲望の為に、灰色熊の手下を目指しす主人公の動機にいまいち納得でない感がある。ただし、一旦進みだすと止まらない、グイグイ引きづり込まれていく。マグレブ=北西アフリカ諸国、ポリサリオ解放戦線自体、ぼくの知識外の為、いまいち政治背景が見えなく理解できていない事も多いが、この乾いた感覚や戦場の刺々しさは、どんどん物語に読者を引き摺り込んでいく。2015/06/11

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