内容説明
自動車メーカーの名門共立自動車はバス、トラック部門で業績をあげ、アメリカの大資本ビッグ・Mと提携していたが、乗用車生産に立ち遅れていた。外資導入を進めた社長の小津は長期政権をもくろむが、脳血栓に倒れる。そこに小型車生産の技術入手と社長交代を狙って、ビッグ・Mの極秘指令が―。生き残りを賭ける男たちの熾烈な闘いを描く企業小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつうら
24
1970年代の2度のオイルショックを経て、アメリカで日本車が売れ始めたころのいすゞ自動車がモデル。大株主のビックMが、資本の力で共立自動車をねじ伏せていくストーリーだが、株式会社が株主の意向に逆らえないというのは、いまでは当たり前のこと。本書の出版が1997年で、村上ファンドがモノ言う株主といって騒ぎ始めたのが2000年以降だから、当時はそんな時代ではなかったのだろう。古く感じるのは仕方ない。それよりは、韓国系アメリカ人のキムが、アメリカ社会でのし上がっていく成功物語の方が興味深いと思った。2022/03/10
ハーブ
0
いい感じにどろどろしてて安定してる 流石一行さん 続編だったのが失敗2014/03/27