内容説明
フィリップ・マーロウは一晩50ドルで護衛役を依頼される。しかし、彼は何者かに殴られ、依頼人は殺されてしまう。三百カラットの翡翠の首飾りをめぐり、ベヴァリーヒルスに住む富豪夫人、心霊学者、ギャングがからむ血みどろな事件に巻き込まれる(「碧い玉」)。ハードボイルド探偵のヒーロー、マーロウがロスアンゼルスで起きた血腥い3つの事件に挑む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
60
世界の名探偵コレクション第10弾。ラストはフィリップ・マーロウ、「キラーインザレイン チャンドラー短編集」からの三作品です。デビュー作の「脅迫者は撃たない」の次に書かれた「うぬぼれた殺人」をはじめ、作品毎に違う名前の主人公が登場しますが、後に作者によりマーロウに統一された様です。彼の作品もまた中短編が先に書かれて、その後それらのプロットを組み合わせ、長編が作られています。その繋ぎの部分が私小説的であり、一人称同時進行で話が進むのですが、独特の言い回しに洒落た会話が、情緒的で男の背中を感じさせてくれます。2015/11/30
ごへいもち
11
推理小説とは言えないようでミステリーというのか。どうしてそういう推理になったのかよくわからないうちに探偵が真相を見抜く。とにかくタフ2012/03/04
siorinn
2
短編が3つ収められています。マーロウの前身でもあるジョン・ダルマスの「うぬぼれた殺人」が興味深かったです。2009/03/28
ゆん
1
ハードボイルドな探偵もの。マーロウの名前は知ってるけど初読み。…ん~ハードボイルド苦手だ。2017/03/27
クリフトン
1
以前読んだ長編と相似形のようだと思ったら 解説で後の長編は「中編をさまざまに組み合わせ」て完成しているとあり納得 依頼を受けた探偵がややこしい人間関係を調べて最後に一気に事実が解明される マーロウは日本でいう探偵というより私設警察に近い印象 日本人がボーイなどで出てくるのは時代を感じる 読みやすい訳文だが日本語として少しぎくしゃくしたところもある でもそれがまた米国文化を想像させる 訳者による詳しい解説と対照的に鳴海章氏の私的な鑑賞も良く贅沢な構成だと思う2013/04/14
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