内容説明
ホームズの大学時代の友人マスグレーヴが突然訪ねて来た。彼の家は16世紀から続く英国きっての名門。20年も勤続した執事が行方不明となり、さらに彼の元婚約者だったメイドまで消えたのだ。代々一族に伝わる男子が成人したときに行われる儀式にこの事件を解く鍵があった(「マスグレーヴ家の儀式」)。ロンドンを舞台に、抜群の推理と行動力の持ち主ホームズが6つの奇怪な事件を追う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
61
世界の名探偵コレクション第1弾。当然ですが、1番手はシャーロック・ホームズです。短編集「ホームズの冒険」と「ホームズの回想」から、選りすぐった6編です。本シリーズは解説の後に名探偵ごとに時代年表が付いており、見比べると新しい発見があったりして楽しい。本作はホームズとワトソン、コナン・ドイルと作品の出版時期が載っています。ホームズはワトソンよりも、ドイルよりも長生きしていますし、ドイルが作品を発表したのは、ちゃんと事件解決の後になります。本当にホームズはどの名探偵よりも、リアリティーに富んだ存在であります。2015/11/21
ゆぎ🖼️
23
犯人の足取りを読みながら、性癖や心理を読んで行動を先読み、モーリス・ルブラン著のルパンとの対決では20世紀の初めあたりフランスで自動車のタクシーやエレベーターに乗る話があるけれど、10数年で文明が変わっている❔、、ドイル著では馬車で探偵は移動している。2021/07/13
ぽんぽこ
2
言わずと知れた世界の名探偵の短編集。訳が非常に読みやすくて助かりました。長らくホームズはご無沙汰だったので、これを機にじっくり読むことができて良かったです。解説にもある通り、ホームズの推理はたまに強引だったりフェアでなかったりするものの、それでも読ませてしまうのがホームズの魅力ですね。この本にはホームズの代名詞とも言える作品は掲載されていないものの(「名馬シルバーブレイズ」あたりが有名ですかね)、どれもホームズの魅力の詰まった粒ぞろいの作品が集まっています。ホームズの深い世界を知りたい方向けですね。2021/07/14
kon0235
1
解説にもありますが、ホームズしか知りえない情報で強引に事件を解決してしまう印象は否めない笑。さながらデウスエクス・マキナホームズ。2023/02/07
小町
1
年表が充実。ワトスン君の死亡推定まで!でもそれじゃホームズが可愛そうだから、二人は死なないのさ。ホームズの異常な一面。「住みやすい部屋にしたらどうだ?」彼は文句も言えず、ちょっと悲しげな顔をして寝室に引っ込んだ。カワイイヤツめ!2009/10/27