感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
博多のマコちん
3
先月久しぶりに新聞紙上で「高橋三千綱」という名を見たその記事は、同世代である著者の死を伝えるものだった。記事を読んで何とも言えぬ寂寥感に襲われて胸に浮かんだのは、随分前に読んだ「九月の空」(芥川賞)とそれに続く作品を読み返してみよう、という思い。それはその頃の彼の作品に十代の私を見るような印象があったから。手に取ったのは著者が四十歳を過ぎて、また「九月の空」からは十年以上を経て書かれた本書。高校生になった主人公が成長した姿を見せてくれる。自分のあの頃の心情を彷彿とさせてくれる懐かしい一冊に感謝。 2021/09/29
とこちゃん
0
長い年月が経ってから出版された「9月の空」の続編。もう出ないと思っていたので、勇のその後が描かれてとても嬉しかった。内容は9月の空ほどのインパクトはなかったが、ファンとしてはこの作品が読めただけで幸せ。
hugeyomo
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正直続編としてはもう一つ後に続く繋ぎのように感じて止まない。とは言ったものの前作『九月の空』を読み返したのも25年ぶり。学生の頃惹かれた主人公のストイックさも今では若気の至りとして狭くしまい込もうとしている。2012/02/16
おどやまおどす
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1996