集英社文庫<br> 医者の半熟卵

集英社文庫
医者の半熟卵

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  • サイズ 文庫判/ページ数 222p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784087484731
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C0195

内容説明

新設医科大学に、夢いっぱいで入学した医者の卵たち。女性にもてるはずが、思うようにはいかず、金持ちの医者の息子のように、外車を乗りまわすこともなく、六畳一間の安アパートは、クーラー、テレビ、電話もない。実習と講義の日々だった。初めに黙祷して行われた、解剖実験も無事終わり、医師国家試験の合格発表の日を待つのみとなって…。悲壮感に溢れた医学生の頃をユーモラスに描く。

目次

清貧の医学生
丘の上のサボテン男
骨学の心
粘着性格の人たち
東大寺住吉先生現る
祝・熱帯医学研究会
よく冷えた地下の解剖実習室
南の島の恋
蝶の舞う沖永良部島
病棟実習のころ
ジャカルタに東京を見た
すみれが丘の人たち
マルチョイの鬼

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mawaji

5
著者とは出身や環境は違っても学生時代の空気感は共通するものが多々感じられとても面白く読みました。四畳半風呂なし、トイレ・台所共用、電話は大家さんとか、シェーマの上手な解剖の教授とか、マイケル・クライトンを読んでたこととか、ちょっとした嚥下痛で食道癌を心配したりとか。私は著者より8歳年下ですが実習はポリクリって言っていました。新設の割に古めかしい大学だったからだろうか。10年以上前にとある学会で「私自身の未熟さが故に患者を亡くしてしまったことがある」と話していた特攻隊上がりの教授の講演を思い出しながら読了。2015/12/11

うさこ

2
ある医学生の日常がつづられている本。とにかくおもしろかった!医学生の研修とかの様子も書かれてて、興味深い内容でした。2013/10/05

みなが四十郎

2
医学部は人間を物と感じるように洗脳するところ2012/03/05

みん

2
著者の米山氏は、救急医療の現場のエッセイを書いていて、そのシリーズはかなり読んだのですが、その彼の学生時代の話です。 実は、次男が医大を目指して浪人中なので、ふと目が留まり、著者も知っていたので買いました。 読んでみて、医師だから特別ではないんだなと感じました。私は工学系でしたが、同じような貧乏学生で、将来に不安を持ったり、その時々に興奮したりして過ごしました。もちろん、教育内容は異なるのですが、所詮は人間なんですよね。 次男・・来年は合格してくれ・・w。 2011/07/08

Ayano

1
医大生って大変だなーと思いながら読んだ。特殊な環境の医学科も結構近くで見て来たけど、実習はホント拘束時間が長いらしい。そのときの図書館に「専門職は原書で読むことが大事」って貼り紙してあるの見たなーと思い出した。 本の中では大学名は違うけど、著者がマリアンナ医科大2期生だからご本人の話なんだろうけど医者になるって大変なんだなって思った。2019/10/30

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