内容説明
五・七・五の十七文字の定型は日本人独自の短詩である。俳人として活躍した芭蕉と蕪村。芭蕉は伊賀国(三重県)上野に誕生。俳諧紀行文「おくのほそ道」ほかを著した。蕪村は摂津国(大阪府)の生れ、俳詩「春風馬堤曲」を発表。古人のおおらかな心は、脈々と現代の私達にも受け継がれ、俳句に遊ぶ人は多い。二大俳人の競演が、楽しく読める現代語訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
15
○巨匠だけあり有名な句が多々あり良かったです。やはりテンポがいいのだなあと感じます。また竹西さんの訳も読みやすくていい感じでした。2022/01/27
rakim
10
暮れから新年にかけてはさすがの私でも?忙しいので細切れでも読める本を、というわけで以前より気になっていながら積読本になっていたこれを。芭蕉も蕪村も有名な数句しか知らずもう少し知ってみたかったのです。読みやすく楽しい一冊でした。2017/01/02
ダイキ
4
竹西寛子さんの芭蕉・蕪村の評釈。二人の文学に王朝の文芸が如何にゆかしく息づいているかを教えていただきました。「[漢字の使い分けは]事物との関係を、つね日ごろなおざりにではなく見分け、感じ分け、考え分けた古人の遺産だと思うと、ただ面倒だと言ってはいられなくなる。難しい、難しいと言って逃げているばかりではすまなくなる。すでに生き、すでに死んだ人々の心のはたらきが、物に対し、事に応じていかに多種多様であったかを証明している例の一つなのだから。古人の心を知るには、学ばなければならない。」2018/03/28
森章生
0
松尾芭蕉、与謝蕪村と詩人たちの俳句が知識の無い私のような人でも、細かな背景解説により理解しやすい 2人の人生観も推察出来たように思えた2023/06/09